今、タダ電というサービスが注目されている。
エスエナジーという会社が運営管理する新電力事業で、毎月1万円まで電気代が無料という謳い文句が話題になっている。
沖縄を除く全国で申し込み利用が可能で、入会金や解約金も無料。
期間縛りも無いというからビックリなシステムだ。
中でも1万円まで電気代が無料というのは大きな魅力である。
6月より電力大手各社が値上げ発表で高騰が予想される中、タダ電が家庭の救世主になるのか?について語っていく。
結論→絶対に加入するな!
とは言え、結論は絶対に加入しない方が良いと強く言いたい。
タダ電は、無料ほど怖いものはないという良い例だと思う。
その理由は1万円を超えてからの電気料金がかなり高いからだ。
実は電力の従量料金が他社よりも2倍から3倍と高額な料金設定をされている。
しかもホームページの隅まで目を通さないとわからない場所に記載されている。
だから、よくわからずに加入して高額請求によるクレーム案件が殺到しそうなレベル。
もしかしたら消費者庁対応になって社会問題化する可能性もあるのでは?
主は事前にトラブルの可能性を予想している。
なので加入してしまう前に注意しようという記事なので、参考にしてほしい。
タダ電のウリ
①電気代が1万円まで無料→1万円を超えた分の料金を負担するシステム
②沖縄を除く日本全国で申し込めて乗り換えが簡単
③基本料金と解約金が無料で期間縛りも無し
④地域の設備を利用するので万が一の事故は心配なし
というわけで、一見すると申し込むデメリットが無さそうに感じてしまうシステム。
でも実際は無料ほど怖いものは無いという例え話が当てはまるような仕組みである。
1万まで無料の理由
どうして1万円まで無料で提供できるのか(表向き)理由も公式ホームページで記載されている。
それによると
・アプリ内での広告収入等があるから
とのこと。
またこれに伴って
・アプリで完結するためペーパーレスで経費削減
・法人向けは無くクレジットカード決済のみ
これらの点も影響しているのではと思う。
インターネットを活用し、人件費や各種経費を最小限にして運営維持をするから成り立つビジネスだろう。
実際は高額な料金システムで情弱からぼったくるシステム
だけど実際には情弱を騙す高額な電気事業者という見方もできる。
電気料金の詳細が明確に表示されていないホームページの作りに悪意を感じるからだ。
料金の詳細はホームページ最下部に小さく表示された重要事項をクリックしないとわからない仕組みである。
細かい料金システムを全面に出さない当たりが、運営側も情弱を騙すビジネスと認識しているように感じる。
さっきも言った通り、他社の電力事業者に比べて、基本的な電力使用料金は相場の2倍から3倍程度に設定されている。
高額な料金かつ、消費者が認知しにくいシステムなのだ。
悪質だと認められれば、政府による行政指導が入るケースもある。
弁護士の意見を踏まえた告知をしているとは思うけど、加入者が増えてからどうなるのかがカギ。
なので今後は、安くなるように見せかけたタダ電のやり方が摘発される可能性もあるのではないかと予想している。
電気料金の仕組み
タダ電の基本的な電気料金は1プランのみで、かなりシンプル。
それを見ると、実は1kWhあたりの料金は規格外のぼったくり価格だ。
調べてもらうとわかるけど、1kWhあたりの従量料金が他社の2倍から3倍の設定価格である。
1万円未満が完全無料になるわけじゃない
タダ電は1万円まで無料と謳っているけど、正確に言うとウソ。
実は少しでも使用すれば、料金が発生する仕組みだ。
タダ電では、燃料調整費や再エネ賦課金は別途請求される。
※1 実際の請求額には毎月単価が変動する燃料費調整額(別途約款で定めます)および経済産業省資源エネルギー庁にて発表される毎年単価が変更となる再生可能エネルギー発電促進賦課金を別途ご請求いたします。
※2 毎月最大10,000円(毎月1日から末日の使用電力量×電気量料金)を電気料金より減額いたします。電気料金が10,000円未満の場合には、その金額を上限に減額いたします。
※3 電力供給が月の途中から開始された場合は、その月の残りの日数に応じて10,000円を案分して無料で使える電力量を定めます。仮に4月15日から供給が開始した場合には、4月の電気料金から最大4,995円分を減額いたします。
※4 上記の※2と※3より電気料金が無料となる場合には、燃料費調整額も再生可能エネルギー発電促進賦課金も請求いたしません。※2と※3より電気料金が1円以上発生する分に関しては、燃料費調整額と再生可能エネルギー発電促進賦課金も請求いたします。
タダ電ホームページより引用
↑
のように記載されている。
電力を全く使用しなければ料金を請求されないが、少しでも利用したら各種負担金が請求される。
なので実は1万円未満の利用でも電気代が完全に無料にはならない仕組みなのだ。
たとえ誰も住んでいない空き家対策だとしても、ブレーカーを切っておかない限りは、多少なりとも料金が発生する。
他社と比較
今回比較したのは、東京電力の一般家庭に多い従量電灯Bプラン。
それに加えて、主が加入するCDエナジーダイレクト社の家庭用向けプランである。
6月1日の料金改定に伴い、東京電力は30Aの契約で1kWhあたり約30円〜。先月までは約19円だった。
CDエナジーダイレクトダイレクトに関しては30Aで約19円で値上げは無し。
いかにタダ電の1kWh65円が異次元価格なのかわかるだろう。
ちなみにCDエナジーダイレクトが6月に値上げを実施しなかった理由は、サービスの中身が中部電力と大阪ガスだから。
中部電力は元々料金が高く設定されていたため、値上げをしなくても健全運営が継続できるからというのが理由らしい。
またCDエナジーダイレクト社は、東京電力と東京ガスをそれぞれ利用するよりも、ガスセット割の適用で理論上は安くなる。
ただし新電力は燃料価格高騰による燃料調整費の上限が無いため、情勢次第で料金が高くなる。
東京電力など大手は上限設定があるので、アホみたいに高くはならない。
その分だけ原価割れをしても電力を提供しなくてはいけないから赤字をたれ流してしまう。
たまらず大手も上限撤廃を政府に訴えている状況である。
ここまでのまとめ
タダ電は使用量による変動なしで相場の3倍程度の高額な料金が請求される。
東京電力のように使用量に応じて料金が変動する会社もあるが、基本的な料金は、タダ電よりは全然安い。
理解をしないまま利用した消費者から、消費者庁にクレームが殺到する案件になる可能性が高いと主は予想している。
サービスが開始されて間もないので、現状で加入した人がどれくらいいるのか不明。
確実に言えることは、ファミリーなど電力使用量が多い家庭ほど確実に高額請求される。
オール電化家庭なら致命傷になるレベル。
料金シュミレーション
実際に単純計算で1万円でどれくらい利用できるのか?(電気料金のみ)を計算してみた。
・タダ電→約153kWhまで
・東京電力(従量電灯B)→約297kWhまで
・CDエナジーダイレクト→約393kWhまで
また、一般家庭(家族4人)の平均的な電力消費量を400kWhと想定した月額料金(電気料金のみ)は以下の通り。
・タダ電→26000円(1万円引きで実質16000円)
・東京電力→14257円
・CDエナジーダイレクト→10208円
各社ともここに基本料金(タダ電以外)や燃料調整費、再エネ賦課金、各種経費、消費税(タダ電は税込み)などが乗っかってくる。
実は家族が多い世帯ほど、どこよりも高額な料金システム。
安くなると思って利用したら最後だ。
主の場合はタダ電に切り替えるだけで、電気代が月額50%ほど高くなる計算。
主のように一般的なファミリー世帯は、1万円引きという甘い話を信じたら無駄に金を毟り取られる結果になるのだ。
タダ電にとっては、こういう情報を知らない情弱に、1万円まで無料と言う甘い謳い文句で、高額な電気をたくさん使ってもらった時の差額が会社の儲けになる。
しかも政府の補助打ち切りで月額2000円くらい10月から高くなる。
現在、一般向けの電気代は政府が1kWhあたり7円を税金で補助している。
9月まで予定している政府の補助が打ち切られると、一般的な世帯では毎月2000円から3000円程度まで料金が高くなる。
原発が稼働するかどうかでも影響が変わってくるだろう。
タダ電への誤解まとめ
・毎月の電気代が1万円未満の人は完全無料になると考えてしまう
・単純に現在の電気代が1万円安くなると安易に考えてしまいがち
この点を良く理解してほしい。
そもそも電力会社によって料金は変動する。
今の電気代が、タダ電に乗り換えることで単純に1万円安くなるわけじゃないのだ。
タダ電のターゲット
というわけで、タダ電のカモになるターゲットは、料金明細をさほど気にしない情弱ファミリーだ。
なので主の個人的見解は、光熱費に敏感なファミリー層こそ絶対に加入してはいけない。
一般的な家庭ほど現在の電気料金より確実に高くなる。
またホームページで料金明細を表示しないのに、さりげなくオール電化家庭に電気の使いすぎを注意喚起しているのがヤバイ。
使い過ぎると高額請求になることを示唆しているが、具体性が全く示されていないのだ。
主の個人的な見解では、料金の詳細情報をわかりやすくデメリットを明確に明かさない会社ほど利用しない方が良い。
タダ電のメリット
とはいえ、タダ電が完全におすすめできないわけじゃない。
タダ電のメリットを上げると
・解約金無料
・乗り換えいつでもOK
・期間縛りがない
・料金が1万円を超えなければ激安利用できる
なので加入メリットがある人は
・電力をほとんど利用しない単身者
・空き家対策
などが挙げられる。
毎月の電気料金が5000円未満の人は乗り換えてみるのもアリかもしれない。
ただし空き家対策に関しては、楽天でんきのほうが従量料金は安い。
楽天でんきも基本料金無しで利用できるので、楽天経済圏ならばポイントレートを増やすことにもつながる。
会社の社会的信用度を考えても、ぶっちゃけ楽天でんきの方が総合的にマシといえる。
いつか1万円まで無料が終了する可能性が高い
ただし、いつまでタダ電の1万円まで無料サービスが通用するのかは不明。
無料利用の乞食利用者が増えると、その分の負担は会社負担となる。
少量利用の単身者が加入すればするほど赤字は増えるだろう。
新電力事業者は経営悪化すれば即撤退するのはコロナ禍で学んだ。
いつか突然サービスが停止する可能性も十分にありえる。
なので急な値上げや、無料利用の打ち切りの可能性も覚悟しておこう。
楽天モバイルの0円プラン廃止と同じ
かつて楽天モバイルは、1GB未満の利用者は無料で利用できると宣伝して顧客を獲得した。
その0円プランも、大きな赤字を抱えて昨年に終了。
基本的に無料でユーザーを釣っても、サービスは長続きしない歴史が物語る。
楽天モバイルほどの大手でも運営がピンチになる過去を思い出せ!と言いたい。
無料や大安売りでビジネス展開した商売はいつか必ず破綻する。(マクドナルド、松屋など)
薄利多売というモデルは、長期的にサービスの維持が困難だからだ。(倒産まっしぐら)
なのでタダ電からは、高額料金で情弱を騙し、無料で大量にユーザーを抱えて、1万円まで無料プランをいつか打ち切りにする作戦が見える。
そういう意味でも加入するのは、かなり危険なサービスにしか見えない。
まとめ
健全な思考を持っている人ほど、タダ電に加入すべきではない。
他社の相場よりも2~3倍の高額な料金設定なので、使用量の多いファミリー世帯ほど加入は慎重になるべき。
現状のサービスも、ビジネスとして考えたら長続きしないのは目に見えている。
今後、社会問題化する可能性があるので、安易に手を出すべきじゃないだろう。
怖いもの見たさの勇者は、ぜひ加入して報告してほしい!
もし新電力事業者に加入するなら、首都圏に限りCDエナジーダイレクトがおすすめ。
ぜひ参考にどうぞ。
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最後までお疲れチャンドンゴンでした。
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迷える子羊ちゃんに幸あるように。。。
グッドラック!
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