先日、銀座に「オーケー」が出店し話題になった。
「オーケー」といえば激安スーパーで何でも安いイメージ。
主も「オーケー」が近くにある職場に行った際には、買い物をして帰るくらいには助かっている。そんなオーケーが、好立地かつ高級志向で有名な銀座に出店して驚いた。
ちなみに主は元美容院経営者で、若い頃に銀座で働いたことがある。
かつて銀座で働いた接客業従事者の目線と、オーケー銀座店について戯れ言を語る。
FNNプライムオンラインより要約
参照記事:銀座に299円弁当が登場!「オーケー銀座店」オープンで大行列 “高級”イメージの街に節約志向の出店相次ぐ
ディスカウントスーパー「オーケー」銀座店が17日、「マロニエゲート銀座2」の地下にオープン。
低価格を売りにした商品をそろえ、他店と同様に299円(税別)の弁当も用意。
注目度が高い立地に出店し、買い物客や仕事帰りの人など、新たな顧客獲得につなげる。
銀座では2022年、100円ショップのダイソーや、ワークマン女子がオープン。
節約志向のニーズをとらえようとする出店が相次いでいる。
FNNプライムオンラインより
銀座が低価格路線に走っているなくなった
近年銀座では、プチプラやファストファッションを中心に、低価格がウリの出店が増えている。
・ユニクロ
・GU
・ダイソー
など。
かつての銀座は、老舗百貨店が立ち並び、高級ブランドを中心とした富裕層向けの街だった。
近年では、富裕層向けの高級志向からカジュアルな方向へ転換している印象である。
百貨店のテナントにユニクロが入ったりと、外国人や幅広い世代にも受け入れられる街作りをしているように思う。
銀座は、これまでのイメージを変化させる過渡期に入っているのかもしれない。
個人的には、銀座の街に安い業態の店が増えて、ママチャリが銀座の歩道にまで溢れる光景は見たくないという複雑な気持ちだ。
個人的には、高級で歴史ある街として、安い業態の出店を制限する取り組みをした方が良いと思っている。
亡き豊島区長が西武百貨店を守ろうとした考えに似ているだろうか。
富裕層が安心して買い物をできる街のイメージは壊さない方が良い。
そういう意味では、銀座がカジュアルな街になっていくことには反対したい。
とはいえ、日本人がどんどん貧しくなり、円安の影響で外国人観光客が増えた。
外国人富裕層が日本で安心して高級品を買い漁れる街が銀座ともいえる。
日本人が手が出しにくくなっているアップル製品や高級ブランド品も、外国人からすれば手頃な価格。
外国人にとって銀座は、偽物の心配をせずに安心して高級品を購入できるメリットがあるのだ。
オーケー銀座店の思惑
そんな銀座で、「オーケー」のような激安スーパーが出店することは、これまでの銀座のイメージを損なうきっかけになる。
だけど時代の流れとして、仕方ないことかもしれない。
そもそも銀座のテナント料は高額で、日本でも地価がめちゃくちゃ高い。
気軽に出店すらできない場所と言える。
そんな立地で、薄利多売の激安スーパーが商売をやっていけるのかは疑問。
「オーケー」としては、銀座に出店することで無料のCMを打てたくらいに思っているのかもしれない。
メディアが注目して話題にすることで大きな宣伝にもなる。
広告塔として1店舗くらいは、赤字でもOKという考えなのかもしれない。
銀座に出店しているスーパーという肩書が手に入るだけでも大きい。
結果的に宣伝になって「オーケー」全店の売上増加と信用構築に繋がればOKというスタンスかもしれない。
業績次第では短期間で撤退もあると思う。
銀座で働く人のランチ
ただし銀座で働いた経験から言うと、従業員目線では「オーケー」の存在は有り難い。
銀座は安くランチを食べられる場所が少ないからだ。
1食500円以内での予算を組むと銀座では限られる。
銀座周辺にオフィスがある大企業の社員さんじゃない限り、ランチに大きな予算を注ぎ込むのはキツいだろう。
特にパート・アルバイトの接客サービス従事者は、低価格ランチが少ないので弁当持参が必須。
主が若い頃も、銀座の街でのランチ探しに苦労した。
結果的に職場近くのファミマかサンマルクカフェの利用が多かったのを覚えている。
だけどサンマルクカフェのチョコクロとコーヒーのセットで腹は膨れない。
タバコが吸えるというだけの理由でサンマルクカフェへ行っていた。
ランチを目的として、低価格に済ませられるお店は少ない。
少食な女性じゃない限り、ランチが高くつきやすいのが銀座。
有楽町駅近くまで行くと、サラリーマンの味方となる牛丼チェーンなどもある。
そんな銀座で働く一般人にとって、ランチの確保ができる「オーケー」は心強い。
様々な選択肢があるので飽きるのも防げる。
オーケーの弁当類
弁当類は299円(税抜)から用意されているので財布にも優しい。
特に主のお気に入りは、オーケーオリジナルかつ丼。
ボリュームがあって美味い。
セブンイレブンの底上げ弁当よりも、良心的な価格で、量が多いのがグッド。
弁当や惣菜の種類が多いのも嬉しい。
主はオーケーに行ったら、低糖質カップヌードルプロと総菜のフライドチキン2枚入りをよく買う。(2つで500円くらい)
飲み物やパン類も超低価格で品揃えが豊富なので、オーケーが近い職場の人はランチの選択肢が豊富だ。(ベーカリー部門がある店舗もある)
近所のスーパーよりも安い商品は、仕事帰りに購入していくこともできる。
個人的には「オーケー」は、スーパーとして西友と同じくらい最強の存在だと思う。
引っ越す場合、近所に「西友」か「オーケー」があるだけで食費は大きく影響するのだ。
最近はサミットも頑張って良心的な価格で商品を提供してくれている。
消費者としては有り難い限り。
オーケー会員のデメリット
ただし主にとって「オーケー」に気に入らない部分もある。
それは会員カード制度だ。
オーケーでは、オトクな会員カードシステムを導入している。
客が会員に加入する時に、年会費200円程度を支払うと黒いカードが貰える。
これは「OKカード」と呼ばれ、買い物時に提示すると現金支払いに限り、安く商品が購入できるのだ。
なのでOKは、基本的に会員価格で商品価格を表示している。
そして会員価格の下の方に、小さく非会員価格が提示されている。
つまり「オーケー」は、会員にならないと最安購入の恩恵が受けられない。
しかもキャッシュレス決済は適用外。
会員だとしても、ニコニコ現金払いじゃないと最安料金にならないから手厳しい。
主はこの制度が最大のデメリットだと思う。
たまにオーケーを使う人や、キャッシュレス決済を使いたい人は歓迎されていないのだ。
言うなれば、キャッシュレス決済の手数料分が価格に上乗せされているような状況である。
今の時代に現金を持ち歩いて買い物をしたくない主にとっては罰ゲームでしかない。
「オーケー」で買い物をする際には、少し高くてもキャッシュレス決済をしている。
結果的に西友で買い物するのと変わらないくらいの価格差になるので、特別オーケーが安くなっているわけじゃない。
オーケーの建前
本来、キャッシュレス決済で手数料分を上乗せする行為は、本来はクレジットカード会社的にアウトな案件である。
建前としては、現金支払いで割引だからグレーゾーンなのだろうか。
ケチな店は、キャッシュレス決済に手数料分乗せたり、客にクレカを使わせない店もある。
ただしクレカ会社に通報すると、店が注意されたり、キャッシュレス対応を打ち切られることもある。
全国展開している「オーケー」は、建前を使ってクレカ規約のグレーゾーンで、上手いこと運営しているのだろう。
個人的には、オーケー会員になればキャッシュレス決済でも会員価格適用になれば良いのにと思う。
むしろ釣銭で小銭を用意する方が無駄なコストかかりそうだ。
特にオーケーは、現金払い客が多くて、レジの進みが遅い時があるのもストレス。(セルフレジでも行列ができる)
オーケー銀座で、みんなが安く買い物するためにニコニコ現金払いをする光景は地獄でしかない。
「オーケー」は、キャッシュレス決済でも安く利用できるようにした方が、スムーズに会計が進み、客のストレスが減って売上増加に繋がるのではないかと思う。
むしろニコニコ現金決済で無駄なコストや仕事が増えているんじゃないかとすら思う。
仕入の都合で現金を手元に集めたい思惑があるのかもしれない。
もし会員価格でキャッシュレス決済に対応できるようになったら、「オーケー」が最強のスーパーになるだろう。
まとめ
「オーケー」銀座店の繁盛を願っている。
ただし銀座という特別な街の景観、演出を考えると激安路線の出店を許すことは制限した方が良いと思う。
高級路線、富裕層向けの銀座ブランド維持をする方が個人的には良いのではないか。
一方で、銀座で働く人が安く手軽にランチをゲットできる場所としては、凄く良いとは思うので難しいところでもある。
銀座で外国人が高級品を安い安いと喜んで爆買いする傍らで、日本人がオーケーの安い弁当を頬張る姿も悲しい。
実際、オーケー銀座店には、連日多くの客が押し寄せているという。
ある意味では、世界の格差や現実を見せつけられることになるだろう。
銀座に安い店が増えたということは、それだけ日本人が貧しくなっているのかもしれない。
日本人従業員も、銀座で優雅にランチが毎日食べられるような、そんな社会になったら良いと思う。
本日の記事は以上となります。
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