東京大学の学費が年間で10万円ほど値上げされると話題になった。
大学側が授業料を20年ぶりに引き上げることを検討しているとのこと。
東京大学と言えば、日本最難関の国立大学。
国からの補助金もあるけど、物価高騰など運営のために多額の金がかかり、全然金が足りないとのこと。
今後、学生から徴収する学費を値上げすることで対応する狙いがある。
親はもちろん、奨学金を借りたり、働きながら大学へ通う学生にも負担が重くのしかかる。
単純に4年間の総額が40万円ほど上がる計算だ。
近年では私立、国公立大学に関わらず学費が値上げ傾向。
私立大学の学費が高いと言われる中で、学費が安いとされる国公立大学は一般家庭の希望でもある。
そんな国公立大学も値上げが繰り返されてきて、学校や学部によって私立と大差がないレベルまで学費が近づいてきたりもしている。
最高峰である東京大学の学費が上がるということは、他の国公立大学の学費が上がっていくきっかけにもなる。
特に生活が苦しい一般家庭出身の学生にとっては、学費が値上げとなると痛い。
また子供が大学進学を控えている親御さんにとっても無視できない話。
子供の学費を用意するために親は何ができるのか。
また貧しい家庭の子供はどうすればいいのか。
今回、気になる記事が出ていたので、記事に触れながら改めて大学の学費について思うことを語る。
参照記事:生活保護家庭から東大に現役合格したけど学費が払えず…「もっと働けと言われるのはつらい」 日刊SPA!より
生活保護世帯出身の東大生
記事によると、東大進学した生活保護家庭出身の苦学生が東大の値上げについて語っているもの。
本人は、大学院に進学して研究職につく夢があるけど、このままだとキツイって話だ。
まず記事に簡単なツッコミをすると、なぜこの学生は高等教育無償化制度の恩恵を受けないのかが疑問が残る。
生活保護家庭であれば、親の収入が住民税非課税世帯よりも低いことになる。
世帯分離をする必要はあるけど、高等教育無償化制度を利用すれば負担は軽減される。
国立大学の学費であれば、ほぼ確実に実質無料で大学へ通えてしまうのだ。
なんなら返済不要の給付型奨学金を貰って学校に通える。
高等教育無償化制度を利用すれば、奨学金を借りている一般学生よりも、有利な条件で大学へ通えるだろう。
なぜ制度を活用しないのかが不思議でしょうがない。親や本人が制度を知らないから貰い損ねているのだろうか。
知らないことで損をしている典型かもしれないと思う内容だった。
特に高等教育無償化制度は、貧乏家庭ほど有利な制度だから、利用しないのはもったいない。
主も住民税非課税世帯になって子供の学費を安くすることを狙っている。
公営住宅で暮らして、家賃負担を極限まで下げて、生活費を安くする作戦を実施中。
働く時間を制限して貧乏家庭と認められることで恩恵を受ける。
もしくは自営業になって、経理を上手いことやって住民税非課税世帯になるのが最善。
これだけでも子供の学費負担を減らせるし、勉強に専念させられるわけだ。
一生懸命働きながら貯金して、足りない分の費用を奨学金で借りて、子供の未来にツケを回すよりマシ。
とりあえず記事を読んで、制度を活用しないこと、無知であることの恐ろしさを感じた。
世帯分離が出来ない理由とか、何かしらの理由があるのかもしれないけど、勉強だけできても意味ないなと痛感した。
大学無償化制度
ただし、大学院の学費は、制度を利用して支払うことができない。
対象は高校、大学(短大も可)、専門学校だけだから。
なので大学院は対象外である。
大学院に進学する場合は実費。
でも無償化制度を利用しながら、大学院進学に向けて、空いた時間でバイトをしながら貯金すれば良い。
記事の学生は、払わなくても済むかもしれない大学の学費を支払うためにバイトをする。
でも、その分だけ大学院進学のために必要な勉強ができないらしい。
勉強する時間が確保できないと、大学院に合格することも難しくなる。
また貧しい家庭だと、値上げされた学費を払い続けることも困難になる。
そうなれば、大学院どころじゃなくなる。
読者目線なら何とかならないのかと感じてしまうくらいだ。
研究職
基本的に研究職に就きたいならば、研究を行う大学院への進学が有利とされている。
なぜなら大学院で研究をするから。
四大卒も求人がないわけじゃないが、研究経験が無い学生を採用する枠が少ないとのこと。
大学に残って研究職を継続するのか、公的機関の研究職につくのか、民間企業の研究職につくのか。
どの選択肢でも、大学院卒の方が有利と言われている。
四大卒が採用されないわけじゃないけど、研究職を採用する企業は、大学院卒を選ぶ割合が年々増えているとのこと。
本来、東京大学の場合なら、人材が欲しい企業からは引く手数多。
超大企業や国家公務員職など、世間一般からすれば有利な就職が可能となる。
東京大学に合格できるだけでも選ばれし受験生の猛者。
そんな優秀な学生には投資すべき。
日本最難関の東京大学ならば、学費は全員ゼロでも良い。
東大に限らず、旧帝大、一橋、東工大、東京医科歯科大などにように、合格難易度の高い大学の学費は無償化にして、優秀な学生を集めた方が良い。
純粋なペーパーテストだけで競う学校として、貧富の差を関係なく誰にでも入学できるチャンスを与えるべき。
こうした一部の大学に、国としても予算をたくさん振り分けて、最高の環境で英才教育してほしいところだ。
ここから日本を変えるほどの偉人が誕生して、経済発展すれば安いもの。
なのでケチ臭い値上げなんてしていないで、もっと予算をバラまいてあげてほしいと思う。
東大クラスの大学は、純粋に勉強を頑張った人が入れるご褒美みたいな場所にしてほしい。
東大生の家庭
でも東大生は、裕福な家庭の出身者が多いとされている。
つまり私立大学の学費も余裕で支払えるほどの家庭が多い。
文京区の本郷キャンパス周辺で一人暮らしするだけでも多額の金がかかる。
家賃相場の高い立地に大学があるから、地方からの学生が近所に住むには家賃負担が大きいのだ。
学生寮などに入れるなら、それがベストだろう。
でも裕福な家庭の子供は、都内のマイホームから自宅通学をする。
また東大合格者を多数排出する都内の私立進学校や女子御三家も裕福な家庭の子供が中心。
受験対策で早期から塾費用を出したり、私立高校の学費が支払えるくらいの余裕がある。
電車で通学することが可能な立地に自宅があるのは大きい。
こうした教育格差や家庭間の収入格差を親ガチャなんて言ったりもする。
特に裕福な家庭の子供の方が勉強に専念できるのは事実だ。
富裕層は、子供が幼いころから金をかけて、東大に合格できるほどの高水準な教育をする。
結果的に、たくさん金をかけてもらった家庭の子供が学費の安い国立大学へ行く。
金持ちが安い学費で最高峰の学校へ子供を進学させることができるわけだ。
都内で育った裕福な家庭の子供ほど、大学院への進学も叶えやすい。
自宅通学生は恵まれている
大学に近い学生は、当然のように自宅から通学して、親に私生活もサポートしてもらえるだろう。
生活に必要な家事をしてもらえるから、いつまでも子供でいられる。
主が学生の時、同級生の実家の太さを目の当たりにして格差を痛感した。
都会で実家暮らしを出来ることがどれだけ恵まれているのかは地方出身者にしか分からないと思う。
・親が食事を用意してくれる
・洗濯をしてくれる
・バイト代が全部小遣い
・都内に広い自分の部屋がある
・体調不良でも身の回りのサポートをしてもらえる
これが当たり前。
主は都内出身の同級生達が羨ましくてしょうがなかった。
都内に実家があるのは大きなアドバンテージである。
金持ちはずっと金持ち
また裕福な家庭の子供が経済的に豊かになり、また優秀な子孫を残して高度な教育をする循環が生まれる。
地方の貧しい家庭から成り上がってくる、いわゆるお上りさんタイプは中々生まれない。
また成り上がったお上りさんと、都内富裕層家庭出身者にも圧倒的な格差がある。
家庭が都内に土地を持つ地主だったりすれば、最初から持っている財産も価値観も桁違い。
中には超努力型で東大に合格する地方一般家庭出身者もいる。
地元で秀才と言われ、神童扱いされる奇跡のような存在だ。
多くはないけど稀に田舎から誕生する。
でもこれは地方の上澄みの一部でしかない。
ほとんどの一般家庭の子供は、ここまで辿り着けないのが実態。
本来、出身家庭の負担できる学費に応じて進学先を決められるのが望ましいと思う。
日本の場合は、私立大学より国公立大学の方が学費が安い。
なので私立には裕福な家庭の子供、国公立大学には貧しい学生や一般家庭の子供が進学できることが望ましい。
でも日本の入試制度では、国公立大学の方が入学難易度が高い。
基本的にテストの点数で合格者を決めるから平等性が担保されている。
また国公立大学の方が、入試に必要な教科も多い。
大学合格のために、まんべんなく学習をするにはバイトなんてしている余裕もない。
とにかく勉学に集中できる環境が必要だ。
大学受験に向けた学習塾に通ったり、高度な教育を受けた家庭の子供の方が国公立大学合格が有利となる。
なので裕福な家庭の子供ほど、学費の安い国公立大学への進学を果たしていたりするのだ。
貧しい家庭の子供ほど高度な教育が受けられないので、学力格差が生まれやすい。
学校教育の授業だけで学力をカバーして受験に望む成績優秀者は一部だけ。
なんならバイトしないと食えない家庭だと受験勉強に使える時間も限られる。
結果的に、貧しい家庭の子供ほど、難易度の低い私立大学に進学して多額の学費を支払うことにもなったりする。
そして大して給料の高くない就職をして奨学金地獄に陥る。
金持ちはずっと金持ち、貧乏人はずっと貧乏の典型だ。
学歴フィルターの問題
この問題をなんとかするためには、
①行政や民間企業の学閥、学歴フィルターを見直す
②世帯収入に応じて受験できる学校を決める
という形にするしかない。
東大の学閥が出世レースで優遇されるのも問題。
結局、東京大学を卒業すると給料の高い大企業の内定が貰いやすく昇進しやすい。
国家公務員のエリートになりやすいのも東京大学。
スタートからポジションが違う。
横一線スタートじゃない。
もちろん企業側が優秀な学生を選びたい気持ちもわかる。
人事部が私立Fランクの学生を選んで失敗したときに上層部から叩かれるからだ。
東大生を選んで失敗したならしょうがないという言い訳ができる。
でもこうした学歴社会が見直されない限り、富裕層が東大含めた難関国立大学を目指す。
だから解決にはならない。
最近だと、自治体ごとに地元出身者限定で公立大学の学費を無償化する動きも出てきた。
こうした流れが国全体に広がっていくと良いと思う。
まとめ
ほとんどの東大生の家庭では、学費の値上げもそこまで問題にならなそう。
なぜなら東大には裕福な家庭の子供が多いから。
給料の高い仕事に就職するために、一部の大学が優遇される学歴フィルターがあるうちは、富裕層にも東大が人気のまま。
でも本来なら東大クラスの大学は、公費をたっぷり投入して無償化しても良い。
なので貧乏家庭の親ができることとしては、高等教育無償化制度を利用できるような体制を整えることである。
一般家庭が大学の値上げに対抗するには、学費を合法的に安くすること。
一生懸命働いて貯金するより、生活保護や住民税非課税世帯になることが近道である。
制度を活用するためには、しっかりとした知識も必要である。
親が無知でおバカちゃんだと搾取されるから注意。
公的な制度をしっかりと確認することも大事なので、貰い損ねないように親も学ぼう!
本日の記事は以上となります。
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最後までお疲れチャンドンゴンでした。
ではまた次の記事でお会いしましょう。
迷える子羊ちゃんに幸あるように。。。
グッドラック!
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