先日、銀座の老舗レストランで、客が漂白剤入りの水を飲んで重体になった。
被害者は救急搬送され入院したとのこと。
何が起きたのか、どの様な状況だったのかを考察したい。
ただし被害者を含め、関係者や当事者のことを批判する内容ではない。
FLASHの記事を参照しながら、接客業従事者の目線で思うことをお伝えする。
Smart FLASHより要約
参照記事:「漂白剤入り水」で食中毒騒動の「銀座 天一」へ相次ぐ批判、「三越」に対応を求める声も
8月31日、銀座天一・銀座三越レストラン店で食中毒騒動が起こる。
被害者は経営コンサルタントの男性が、連れてきた妻。
妻が氷なしの水を注文したところ、漂白剤入りの水を飲み体調不良を起こした。
女性店員が容器を取り違え、客に漂白剤入りの水を提供してしまったらしい。
同店に対して、中央区の保健所が、9月8日から4日間の営業停止処分を科した。
夫への取材によると、水を飲んだ妻がすぐに異臭に気づいて、カウンターの中の料理人(男性店長)に『これ、おかしいです!』と叫んだのに、何も反応しなかった。
妻が振り向くと、水を持ってきた女性店員がいたため、女性店員にも再度『おかしいです』と言ったのに、女性店員も反応しなかった。
妻がコップの水の臭いをかぐと、明らかな刺激臭。
しかも女性店員が、無言でコップを持ち去り、厨房へ向かった。
ノドの痛みが激しくなった妻は、指を口に突っ込んで吐こうとした。
別の女性店員「ここでやると迷惑なので、トイレに移ってください」
店側によると「このテーブルポットの水を注ぎました」と、氷入りのポットから注いだと “明かな嘘” の釈明。
翌日には通常通り営業が行われ、事件から3日後に保健所に報告したりと、不誠実な対応の数々。
店側の対応に、ネット上でも怒りの声。
株式会社天一の矢吹友一社長「警察の捜査に全面協力しているところで、回答は差し控えさせてください」
( SmartFLASH )
運営会社の謝罪文
2023 年 9 月 13 日
お客様 各位
株式会社天一
代表取締役社長
矢吹 友一
弊社「天一 銀座三越レストラン店」における
化学物質による食中毒事故発生に関するお知らせとお詫び
【続報】
謹啓 日頃より株式会社天一をご愛顧賜り、厚く御礼申し上げます。
このたび、三越銀座店様の12階にございます弊社運営のレストラン「天一」におきまし
て、化学物質による食中毒事故(誤って次亜塩素酸ナトリウムの入った水を提供)を発生さ
せてしまいました。
体調を崩されたお客様とそのご家族の方々には、多大なる苦痛とご迷惑をおかけ致しま
したこと、改めて深くお詫び申し上げます。
当該店舗は 2023 年 9 月 8 日(金)付で、所轄の中央区保健所より営業停止の行政指導を
受けました。その後、中央区保健所のご指導にもとづき、再発防止策をたてるとともに、必
要な改善を以下の通り実施致しましたので、ご報告させていただきます。
・漂白作業は営業終了後に行うこととし、漂白作業の場所を決めるとともに、作業中で
あることを一目でわかるようにしました。
・漂白剤をはじめ、厨房内で取り扱っている薬剤類の取扱い方法や保管方法などのルール
を定め、消毒マニュアルを新たに策定致しました。
・飲料水用ピッチャーと天つゆ用ピッチャーを誰がみても明らかなように形状を変更し、
置き場所についても固定を致しました。
・HACCP の考え方を取り入れた衛生管理を見直し、必要な記録項目を追加致しました。
・衛生管理全般について定期的な従業員教育計画を立て、全店で実施致します。
・株式会社天一の全従業員へ、改善策について周知徹底を致しました。
今回の事故を厳粛に受け止め、このような事態を二度と起こさないよう、株式会社
天一全店で再発防止を徹底して参ります。
今後も、体調を崩されたお客様のご回復と心のケアを第一に、誠心誠意尽力してまいりま
す。
なお、当該店舗につきましては、上記の改善策の実施を徹底したうえで、9月13日
(水)11時より営業を再開させていただきます。
お客様におかれましてはご心配をおかけしましたが、今後とも株式会社天一をご愛顧賜り
ますよう、何卒宜しくお願い申し上げます。
本件に関するお問い合わせは、下記連絡先までお願い申し上げます。
株式会社天一 本社 電話番号 0120-158-101
受付日時 月曜日~金曜日 9:30~17:00
銀座天一より引用
銀座天一での嘔吐事件
事件が起きたレストランはランチで1万円を超える高級老舗レストランだったとのこと。
なので利用客は富裕層がメインで、サービスや接客に安心や信頼を求めて通っていたとみられる。
そんな天一で、とある夫婦が来店し、妻が漂白剤入りの水を口にして体調不良を訴える事件が発生した。
夏の暑い日だったので、一気に水を飲み干したのだろうか。
その後、妻の容体が悪化し、救急搬送されて緊急入院。
胃の洗浄などの治療を受けたとみられる。
その後、店員や店の対応について、夫が怒りをあらわにしている状況だ。
事件が発生した原因
この件は事故というよりも事件。
証拠の隠滅や偽装をしようとしたことが報道で伝えられている。
もはや食中毒ではなく傷害事件であり、業務上過失傷害ともいえる。
基本的にあってはならないミスだったろう。
では何が問題だったのか。
話によると、漂白剤で消毒中のポットと氷入り飲料水のピッチャーを店員が取り間違えた事が混入の原因だったとされる。
ミスが生じた原因としては複数の可能性が挙げられる。
・営業中に劇物が混入する恐れのある消毒作業をしていたこと(一番の原因)
・劇物が営業中に取り間違えやすい場所にあったこと
・客が氷抜きの水を注文したこと(氷入りなら通常のピッチャーを使用していた)
なぜミスが発生したのか
1番の原因は消毒作業を営業中に行っていたことだろう。
本来、飲食店の消毒作業に関しては、ランチとディナー間の準備時間や営業後に行うものである。
それを営業時間中に行っていたのはどういうことだろうか。
おそらく運営側が営業時間外に従業員を労働させないために効率化を図っていたのではと察する。
つまり人件費の削減だ。
また消毒作業中のポットを取り間違えやすい場所で管理していたことはマニュアルにも問題がある。
もし営業中に消毒作業をするとしても、対象物に消毒中などの張り紙をすべきだろう。
なので現場でも普段から怠慢管理をしていたと察する。
つまり運営会社の管理体制やマニュアル、現場責任者の指導に欠陥があったと想定できる。
改善策
改善策は、従業員同士での確認作業や各項目の記録をつけるなどだろう。
ただし店側の対応や行動に批判が殺到しているが、全部店が悪いのだろうか?
主の考えは、劇物混入は論外だが、客の行動を注意した店員の行動には一定の理解を示す。
基本的に客側に非がない前提で客側の行動を振り返ってみよう。
・氷抜きの水を注文した。
・「何かおかしい!」と厨房や店員に訴えていた。
・フロアで吐き戻そうとした。
まず、高級店で無料の水を注文することは、ちょっとしたマナー違反だったりする、
お茶などソフトドリンクを注文すべきだったかもそれない。
それによって漂白剤入りの水を飲むことは防げたかもしれないが、いつか別の誰かが被害者になっていた可能性が高いのでなんとも言えない。
また突然の客の訴えによって、客がクレーマーだと勘違いされた可能性がある。
接客業の現場だと、突然大騒ぎするクレーム客が少なからずいるのだ。
おそらくクレーム客と勘違いされて、本気の対応をしなかったのだろう。
また、その場で吐かせることを注意した店員は悪くないと思う。
主はトイレに行くことを促したのは問題ないと考えている。
その場での嘔吐は、他のお客さんに迷惑になるし、後々ノロウイルスなどを疑って嘔吐物の処理や消毒作業が面倒になるからだ。
飲み込んでから症状を訴えるまで時差があったようなので、フロアで吐き戻す前にトイレに行く余裕はあったはず
他客への配慮や、店舗内の衛生管理を考慮すれば、嘔吐しようとする客に対してトイレへ行くことを促すのは当然である。
ちなみにテナントレストランなので、トイレの位置はレストランの外にあったと思われる。
店側の対応として今後は、緊急時に対応できる洗面器などを用意しておくと良いかもしれない。
この件で、高級店なのに接客の質が悪いという一般の意見も見受けられた。
だけど従業員が高価な給料を貰って接客をしているとは限らない。
実際に、天一のアルバイト求人は時給1150円程度で、着物を着用して接客するものらしい。
時給の割に求められる接客レベルが高い印象だ。
当事者の店員がアルバイト従業員なのか社員なのかは不明。
だけど、アルバイト従業員だったら、柔軟な対応や接客を求めることは酷と言える。
この件は、従業員の過失だけを責めるのではなく、運営会社の管理責任を問うべき問題である。
営業停止になるまで、翌日も営業が行われたことについては、警察に翌日も営業許可を貰っていたらしい。
こうしたデパートのテナント料は高額で、一日でも休むと大きな損失になる。
店側としては、絶対に休業したくなかったという事情があるのだろう。
基本的に飲食店は利益率が低くて儲からない。
ランチ代が高価でも、利益の大部分はテナント代で消えるのだ。
おそらく店側は大して儲かっていないと察する。
儲けがすくなければ従業員への給料も弾むことができない。
なので、一等地の高価なランチ代だからと言って手厚いサービスが可能であるかは別の話。
保健所への届け出が遅れた理由は、各関係者の意見が割れていたからだろうか。
ちゃんと行政処分を受けて、再発防止策を取るなら、それで良いと主は考える。
まとめ
営業中に劇物が混入することは論外である。
なので天一には、消毒作業の開始時間や作業工程など管理体制を見直してほしい。
実際に運営会社も消毒時間のタイミングを見直したようだ。
というわけで、1日も早い被害者の回復を願う。
行政処分を受けた店舗側は、運営を見直して今後の営業に活用してほしい。
ただし接客業従事者の目線で言うと、従業員の行動が必ずしも悪い対応だったとは思わない。
客側の行動から、クレーマー客と勘違いされてしまったのではと察する。
他客への配慮や、店舗内の衛生管理を考慮すれば、嘔吐しようとする客に対してトイレへ行くことを促すのは当然である。
なので当事者の店員を責めるようなことはしないであげてほしい。
本日の記事は以上となります。
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最後までお疲れチャンドンゴンでした。
ではまた次の記事でお会いしましょう。
迷える子羊ちゃんに幸あるように。。。
グッドラック!
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