死刑制度について改めて考える
今回は死刑制度について改めて考えていく記事となっている。
僕の個人的な見解がメインだからご理解頂けると幸いである。
というわけで先日、秋葉原無差別殺傷事件で死刑判決を受けた被告の刑が執行されたという報道が入ってきた。
詳しくは記事などを参照してほしい。
事件当時の僕は美容師の見習いをしていて、現場のすぐ隣の御徒町で勤務をしていた。
目の前の大通りをまっすぐ数百メートル歩いた先で発生した大惨事に現実感が無くてビックリしたというのが率直な感想である。
事件を知った時は仕事の休憩中だったけど、すぐ近くで大事件が起きているなんて知りもせず平和な時間が流れていたと思う。
その事件を起こした被告の刑が執行されたということで、事件は一区切りを迎えた。
司法の見立てでは、刑が執行されたということは事件の全容解明に何も謎が残っていない状況であると言える。
被告が命をもって罪を償った形になったけど、被害者はこれで浮かばれるのか?
また家族を失った遺族は、これからも悲しみを抱えて生きていくことになる。
憤りをぶつける矛先となる被告がこの世を去ったこれからもだ。
死刑制度
日本の死刑制度は絞首刑のみが行われる。
執行を命じるのは法務大臣で、その法務大臣を任命するのは内閣総理大臣の役目である。
総理大臣の意向次第では刑の執行が積極的に行われたり、消極的だったりする。
戦後の日本では刑の執行は非公開で行われて、刑の執行後に実名で報道機関に発表される。実は長期政権となった安倍政権下でも非常に多くの死刑執行が行われた。
上川陽子大臣がオウム事件の幹部に対して、一斉に執行命令を出したことは記憶に新しい。
本当に勇気のある決断をされたと思う。
死刑制度の賛否
僕は刑の執行報道を聞くたびに、本当に死刑で良かったのだろうか?と思うこともある。
それは今回の件に限らずである。
犯人を葬り去ってしまうことで永遠に真相を解明することができなくなってしまうのではないか?
犯人は命で償う以上にできることがあるのではないか?
って時に思うこともある。
こうした死刑制度には様々な意見があり賛否両論である。
日本では先進国の中では数少ない死刑制度を維持している国で、国民も大多数が容認しているとのこと。
宗教的な理由で死刑を存続している国、廃止した国もある。
とはいえ無宗教国家である日本で、これからも制度が維持されることは確実だろう。
昔の僕は死刑制度には反対だった。
今でも全面的には廃止した方が良いと思っている。
だけど制度としての在り方を尊重すべきだなと思うようにもなった。
遺族の気持ち
基本的には人命に関わる事件を起こした犯人に死刑判決が下される。
動機や手段、被害者の落ち度や年齢なども考慮される。
命を奪われる事件を起こしても極刑を求刑されないケースもあり、有期刑もしくは無期刑が求刑されるケースもある。
遺族の気持ちが報われないケースもあるけど、被告に極刑を望むそうした姿を見ていると被害者遺族のためにも死刑制度の維持は必要なのかもしれない。
それでも死刑制度に反対する意見をいくつかまとめてみたので参考までに確認してもらえたらと思う。
反対理由
①刑の執行に直接携わる人々
まず一番大きな理由は、刑の執行に直接関わるお仕事をされている方々への配慮である。
国の制度とは言え、実際に現場で刑の執行を行う人間は必要である。
基本的に執行に携わるのは刑務官の方で、死亡確認などを医師が行うという。
被告を刑場まで連れ出し、執行して後始末をする。
時には被告が暴れてしまうこともあるという。
それがどれだけ重大な任務であるのかは想像もできないくらい重圧がかかるだろう。
仕事とは言え、人命を奪うという残酷で恐ろしい行為をしなくてはいけない。
その光景は、ずっと記憶に残ってしまうだろう。
刑の執行に携わる人々の精神衛生を考えたら、死刑制度そのものはマイナスでしかないかもしれない。
②死刑に犯罪の抑止力は無い
日本では死刑制度を存続する理由の一つとして、犯罪の抑止を目的にしている。
ただし、死刑制度に犯罪の抑止力はない。
むしろ自分独りで死に切れなくて、死刑になることを望んで凶行に走ってしまう被告もいる。
死刑制度が存続することによって発生してしまう惨劇もあるのだ。
また死刑を恐れて犯行を犯す人もいない。
突発的に感情任せで事件を起こしてしまう人もいるからである。
犯罪を犯す瞬間に死刑を怖がって躊躇する冷静な思考は持ち合わせていないはずである。
③真相解明
また被告を葬り去ってしまうことで、真相も永遠に闇の中に葬られる。
なぜ事件が発生したのか真相解明のためには被告の証言も重要だ。
被告から動機や生い立ちなど様々な情報を得ることでも、将来的な治安維持のために役立つ可能性もある。
また冤罪だった場合には取り返しがつかなくなる。
秋葉原の事件のように現行犯で疑いようのない犯行だとしても、第二の事件が発生しないためにも、死刑制度は良くないのでは無いかと思ったりする。
死刑に代わる最高刑はあるのか?
今の日本では死刑に次ぐ厳罰が無期懲役となっている。
無期懲役は実質的に終身刑。
身の安全は保証されるけど、ほぼ塀の外に出ることは不可能。
ある意味では死ぬよりも厳しい刑罰かもしれない。
死刑の抑止力が無いと話したけど、かといって無期懲役に抑止力があるわけじゃない。
無期懲役になりたくて計画的に凶行に及んだ犯人もいる。
死刑制度の代案
①死刑に代わる社会貢献
カイジの地下強制労働施設みたいな人権も無視される劣悪な環境で労働させる方法もあるけど倫理的にはムリだろう。
犯罪者とはいえ最低限の人権は維持される。
となると、できることは人類のために役立つ貢献をさせることだろうか。
新薬の非実験体になってもらうなど、様々な研究に人体を提供してもらうことがベストじゃないかと個人的には思っている。
命に代えてでも人類の未来のためになってもらえたら、命を奪うだけの刑執行よりも意味があるんじゃないかと思える。
また地雷が埋まっている戦場で撤去作業をしてもらうなどの社会貢献活動もありだと思う。
②刑の執行を遺族にやらせる
それでも刑の執行を維持するのであれば、刑務官ではなくて被告の極刑を強く望む遺族に刑の執行をしてもらうのもありだと思う。
「世にも奇妙な物語」でも似たような話があったけど、目の前で直接遺族にさばいてもらうことも、刑務官の精神を軽減させるには良いのではないだろうか。
安楽死
刑の執行は絞首刑と決められているけども、実際にはかなり残酷な刑罰だと言われている。
死亡する時は絞首による窒息ではなくて、落下した時の骨折などで即死だとか。
それでも上手くいかないと被告が苦しむことになる。
被害者も苦しみながら死んでいった可能性を考えたら当然かもしれないけど、できたら安楽死で苦しまない方法を取れたら良いのではと思う。
ブラックジャックのドクター・キリコみたいに金儲けで安楽死を引き受ける医師に報酬を払って執行してもらうのもありだと思う。
いつか逮捕された医師を専属医師として雇えないだろうか。
参照記事:「ドクター・キリコになりたい」逮捕の医師、ネットに繰り返し投稿 学生時から安楽死に関心か
無敵の人を作らない改革
凶悪な犯罪を犯してしまった被告の中には社会から孤立してしまったケースが非常に多いように思える。
仕事を失い、金もなく、頼れる人もいない。
秋葉原無差別殺傷事件の犯人も家庭環境に問題があり、進学校で落ちぶれ、女性にモテなくて自暴自棄になっての犯行だという。
生活苦から最後は人に迷惑をかけようと大阪のクリニックに放火して死亡した犯人も生活保護を希望していたのだとか。
生活苦で子供を道連れに無理心中を図る人も僕からすれば同罪。
日本の経済情勢が悪化していけば、今後も生活苦で死ぬくらいなら凶悪事件を起こして死刑になってやる!って無敵の人が現れないとも言い切れない。
精神的に追い詰められれば人間は強行に及んでしまう。
ほとんどの人は自制心で抑え込むけど、何も失うものがなくなった人ほど信じられないような行動力を発揮したりするもの。
そうならないためにも生活保護以上にセーフティネットの拡充とか、利用のハードルが下がることを期待している。
それを知らずに活用できない人もいるけど、治安維持のためにも最低限の救済策は用意してほしいもの。
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まとめ
というわけで本日は死刑制度について改めて考えてみた。
僕は基本的には制度に反対派なんだけど、昔ほど賛成派を否定したいとも思わない。
僕が大好きな手塚治虫さんのブラック・ジャックでは死刑制度の在り方に問いかけるような作品も多数あり、幼い頃から考えるきっかけになった。
もちろん賛否どちらの意見も尊重すべきかと思う。
特に刑務官の方は、いつ出されるかわからない執行命令に対応できるように勤務されている。
そんな現場の方々に配慮した取り組みが行われていくとベストだと思う。
また、政府に日本の治安維持のために無敵の人を生まない政策をしてほしいなと期待している。
本日の記事は以上となります。
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迷える子羊ちゃんに幸あるように。。。
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