【2022年版:美容師になろう!③】
進路選択に迷ったら専門学校よりも大学へ行け!
今回は、美容師になる方法について3本立てで、お話をしようと思う。
以前書いた記事の加筆修正最新版となっているので、よければ改めて確認してもらえると嬉しい。
第③回目は進路選択で専門学校と大学に迷ったらどうすべきかについてまとめた内容となっている。
新年度への変わり目ということで、来年度に美容師を目指して美容学校への入学を検討している学生さんだったり、美容師転職を視野に入れる社会人の方々まで参考にしてもらえたら嬉しい。
また美容師と関係なく、今後の進路選択で悩む学生さんとか、そんなお子さんを抱える親御さんにも確認してもらえたら有難い。
できるだけ無駄な時間を過ごさずに効率良く金を稼ぐ人材になるために必要なことは何だろうか?って考えるきっかけにもなったら良いなと思う。
美容学校選びで迷っている方には選ぶ基準について参考にしてもらったり、また美容師になる気が無い人には美容師免許取得の闇をパロディとして楽しみながら知ってもらえたらと思う。
美容業界がより一層、向上することを期待して美容師の本音を綴った。
ぜひ最後まで一読願う。
この記事で解説することは主に下記の内容となる。
・美容師として活躍するための最短ルート
ちなみに僕は現役フリー美容師で起業廃業経験ありだ。
☑結論:専門学校よりも可能な限り偏差値の高い大学へ進学することを重視した方が良い。
美容専門学校は美容師免許を取得する以外には何の役にも立たない教育機関である。
どういうことかと言うと、美容専門学校は美容師のキャリア構成にまったく影響しないし、免許取得以外で役に立つことが全然無いってことなんだ。
ちょっと語弊がある言い方になったけど事実である。
なので美容専門学校の入学先を選ぶことに拘って時間や多額の費用をかけるのはハッキリ言って無駄でしかない。
また美容師の資格取得には時間も費用もできる限り最小限にした方が良いと僕は思う。
もちろん美容師を目指している人のことを否定する意図は無いし、むしろ応援したい気持ちでいる。
また現役美容師さんの目線で僕の意見と逆の意見を持つ人もいるだろう。
☑美容学校の存在意義
美容学校の存在意義は「国家試験に合格して免許を取得する」こと以外にない。
逆にこれが達成できなかったら学校へ金出して通った意味が全然なくなってしまう。
だから僕も絶対に免許だけは取得しなければいけないって気持ちで資格を取得した。
昼間2年間通おうとも通信制でコツコツ通おうとも免許取得できなかったら完全に時間と金の無駄になってしまうわけだ。
とはいえ国家試験は自分が生きている限り何度でも受験ができる。
もちろん最初の一発で合格できるのが望ましい。
もし不合格でも悲観的に考える必要は無いから再受験して合格を目指そう。
☑美容学校でできること
国家試験に合格することだけが目的なの?
美容学校に行けば美容師の技術が身につくんじゃないの?
って思うかもしれないけど、ぶっちゃけ美容学校の技術は鼻くそレベル。
どんなに優秀な生徒でも実際に業界に飛び込んだら何もできないお荷物だ。
これも美容師になってから、お客さんとか一般の人によく言われるんだけど
マジで美容学校を卒業しただけの人間は使い物にならない。
むしろ学生時代に「技術が優秀」という扱いを受けた生徒は、変にプライドや理想ばかり高くなったりするから扱いが難しかったりもする。ちょっと技術に自信が無いけど謙虚で上手くなろうって前向きに頑張れる、やる気がある学生の方が伸びる。
僕の経験上の話だ。
そもそも美容学校を卒業して美容師になっても最終的には9割の学生が美容業から撤退する。だからやる気がない人間は追い出されるシビアな業界といえる。
とはいえ美容学校では美容師の真似事をした授業もあるし、美容師に必要な技術練習もする。
だけど所詮は「おままごと」レベルと言わざるを得ない。
美容学校独自のファッションショーを開催したり、メイクやネイルとか独自の授業もあるけど、あくまで世界観を学べるだけで何も役に立たない。むしろ就職してから職場で学ぶことが基礎だったりもする。
どんなに学校で経験を積んでも社会に出たら信用が無いから何もさせてもらえない。
学校としての実用性だけなら自動車の教習所にすら劣る技術習得の低さだ。
自動車教習所だって卒業して自動車免許を取得すれば、誰でもすぐに自動車の運転を許可してくれる。
でも美容学校を卒業したばかりの学生に、いきなり客のカットを担当させてくれる店はまずないだろう。
だから美容学校に行くことは美容師のスタートラインに立つための免許取得の場所と割り切って考えてほしい。
ただし、美容学校が美容師育成の役に立たないことは今後の業界的な課題でもある。
個人的には美容学校で美容師として使い物になる人材育成が可能になった方が業界にとってプラスになると思う。
☑なりたい職種によっては大卒が有利な場合もある
あとメイク関連の場合は、大卒で大手メーカーに就職する方がキャリア構成にはベストな可能性もある。
なぜかというとメイクに関しては原則美容師免許が必要ない。
会社によっては大卒学生を採用後に、メイクの技術を教えて現場に立たせる場合もある。
これは美容施術をしても、お客さんと同意の上で技術提供すること、お金のやり取りがなければ原則美容師免許って必要ないというグレーなルールがあるからなんだ。
デパートで美容部員さんがメイクを無料で施術してくれる。
そのうえで化粧品の物品を購入してくれるならOKって考えである。
たとえば美容師免許を持たないお母さんが自宅で子供のカットをしても違法にならないのと同じような仕組みって考えてもらえれば良いと思う。
そこには無償で互いの同意が発生してるって関係だからである。
美容部員の場合は、お客さんに化粧品を売るために無料でメイクをして差し上げるっていう同意の元に仕事が成り立っているのだ。
かなりグレーゾーンな見解だけど、お客さんがOKならOKって話である。
とある超大手の美容商材メーカーに関しては、大卒学生を採用後に会社負担で通信制美容学校に通わせて免許取得させて技術を習得させようとしている会社もある。
なので美容師免許が無くても働かせてもらったり免許を取得させてもらう方法だってあるんだ。
なので美容関係の仕事に就きたいと考えるなら大学へ行くって選択肢もアリ。
大卒資格を取得しつつ、上手くいけば美容師免許まで取得させてくれるケースもある。
僕の元同僚には、大学に通いながら夏休み等の隙間時間に通信制で美容師免許を取得した人もいる。
絶対に美容院で働きたい!って強い気持ちがないなら、とりあえず可能な限り偏差値が高い大学へ行く選択肢も悪くはないと思う。
☑美容師になっても辞める人が大多数
美容専門学校に入学しても、基本的なやる気の部分が欠けている生徒は、途中で美容師の訓練がつまらなくなって中退するケースがある。
中には途中で他にやりたいことができたり、経済的な理由で通えなくなったりと、仕方がない事情を抱えている人もいるけど、専門学校を途中で辞めてしまう生徒もかなり多い。
また、それ以上に社会に出てから美容師の仕事が続かずに辞めてしまうケースも多い。
実際に美容師として長く業界にしがみついて仕事をしている生徒は全体の1割程度でかなり少数と言われている。
原因は過酷な労働環境や給与面での待遇が他業種よりも相対的に低いから。
憧れの美容師になっても、その実態を目の当たりにして失望して転職してしまう人も多いのだ。
実際に、僕もパワハラ等を理由に一度美容師を離れたこともある。
復帰して現在に至るまでに何店舗も渡り歩いている。
美容師の働き方は、技術のスキルアップと給与を上げるために退職と転職を繰り返す世界でもあるから、ある意味で安定しずらい。
美容師は、ずっと同じ環境で働き続けて給与が上がっていく世界でもないのだ。
安定して働ける環境を求めるなら公務員が一番かもしれない。
そういう意味では、ずっと同じお店、会社で働き続ける美容師は皆無であるといえる。
なので美容師の離職率はほぼ100%。
安定したい人にとってはハイリスクな仕事と言える。
☑学生とバイトの二足の草鞋(ワラジ)は過酷
あと学校に通いながらお金もそれなりに稼ごうって考えると、放課後や休日の空いた時間をどれだけ労働に費やせるかが重要となる。
僕は学生時代にバイトと掛け持ちして学校に通う経験をした。
初めての一人暮らしで両親のサポートはあれど何かとお金は必要だった。
この辺は実家暮らしをするかどうかでも負担は全然違う。
正直、実家から通えてバイト代が全部小遣いになる人はうらやましいなと思った。
というわけで昼間は学校に通って、放課後にバイトへ行くって生活だ。
美容学生なら美容室で働く経験をした方が間違いなく良いとは思うけど、美容室以外の業界を見て経験しておくことも重要だと思う。
ただしバイト時間を長くすると、疲労が蓄積して学業に支障が出ることもあるし、遊びの時間も減ってストレスもたまる。
中には時給が良い水商売に手を染める子もいるんだけど、不規則な生活で寝不足になったり、バイトに専念し過ぎて学業から離脱する子もいた。
特に女性は、キャバクラ程度ならまだしも、性風俗関係で働いてしまうと盗撮や性病の被害に遭うこともある。
やりすぎてAV出演して身バレしたり、盗撮からのリベンジポルノ被害に遭遇してポルノハブデビューしたり、変な病気貰って体調を崩したりするかもしれない・・・。
僕の周囲にも、詳しくは言えないけど様々な働き方をする人がいた。
せっかく美容師を目指しても、まとまった金と引き換えにリスクを負った商売は割に合わないようにも感じる。
なので一時的に稼げるかもしれないが、個人的には水商売で大金を稼ぐバイトはおすすめしない。
じゃあ水商売以外で何かしらの労働をしようってなるけど、学生にできるバイトは限られているし高給も期待できない。
だから学生をやりながらのバイト生活って二足の草鞋じゃ体力的にも精神的にも超キツイのだ。
僕も美容師を一度やめて職業訓練校に通いながらアルバイト生活をしたことがある。
休みも全然なく頑張って働いたから、体力的にもきつかった。
親からの支援も強くお願い出来なかったから生活費を捻出するためにムリしてバイトしながら学生をした。
これも良い経験だったと言えるけど、なんとか若さで乗り越えたとも言えよう。
正直、今の年齢では身体が持たない働き方をしていた。
今考えれば、もっと上手な働き方があったと思う。
☑美容師になるなら通学は最低限でOK
現代はスマホが誕生したことで僕が若い頃と違った働き方だってできる。
給料は安くても美容室で働きながら免許取得を目指したり、働きながら様々な技術習得をする生活をすれば、長時間学校へ通う必要もなく大金を使う必要もなかった。
時間は有限だ。
今の僕が今の知識を持ったままで美容師を目指す立場なら、短期間で効率よく稼げるようになるために働きながら「通信制」で学ぶことを選ぶだろう。
重要だったのは自分の調べる行動力と知識量と少しの勇気だ。
美容師は離職する人も多いし、学生のうちに途中で諦める人も多い。
もし途中で美容師を辞めたくなったとしても、通信制なら時間と金銭的な傷が浅い。
美容師は仕事としても継続していけない人間が圧倒的に多いから逃げ道を用意しておくのも大事だと思う。
あとは働く店選びでブラック企業に就職する貧乏くじを引かない事が重要となる。
というわけで通信制美容専門学校と美容室勤務の同時並行が上手に噛み合えば、美容師免許取得と技術のスキルアップに関しては最短ルートを歩めるってわけだ。
そうすれば短期間で美容師として、ある程度稼げるようになる。
ちなみに夜間制に入学する方法もあるんだけど、受け入れをしている学校は限られている。
また夜間通学は学費が通信に比べ高めになっていることと通信と同じく3年制。
日中美容室で働きながら国家試験合格のサポートを受けるのもアリだけど、通信制と同じ3年間を過ごす必要があることを考えたら、自由な時間を増やすために通信制の専門学校を選べば十分だと思う。
☑美容専門学校の実態
美容学校で覚えた事は美容業界の現場では何の役にも立たない。
正直言って美容師の真似事をした「おままごとスキル」でしかない。
お金のやり取りがされている現場で働いた方が多くのことを学べる。
なので美容学校は国家資格合格のためだけに必要な最低限のことを学べれば十分ってことになる。
美容学校で学ぶ事は、高額な学費に対して実践で役に立たない無駄な知識や技術が多過ぎる。
つまり美容専門学校に入学しても現場で即戦力になる実践的なスキルが全然身につかないばかりか、マジで役立たずな美容師を量産することしかできない。
これは業界の闇というか課題でもあるので改善していかなければならないとは思う。
でも現状ではそれがずっと許されているし、文化として定着している。
だからルールの中でやりきるしかない。
僕個人は美容専門学校を選ぶコツは学費の安さと通いやすさを重視して免許取得の踏み台にしてもらえれば無駄がないと思う。
だからオシャレな美容師を目指すために地方から都会へ出なくちゃいけないとか、そういうのは全然関係ないのだ。
ぶっちゃけ美容師免許取得ができる美容専門学校ならどこでもOK。
僕個人のおすすめ免許取得方法は通信制に通いながら早く美容室という現場に飛び込んで社会経験をした方が良いと思う。これなら時間とお金を無駄にせずスキルアップを目指せる。また自分の隙間時間をより多く確保する方法だから精神的にも優しいのでぜひ検討してほしい。
なにより自分の時間を大事にしてほしいんだ。
☑専門学校でしか学べない事はない
メイクアップや製品開発など職種に至っては大学を目指した方が良い場合もある。
大きな目的が無いなら専門学校よりも可能な限り偏差値の高い大学を卒業する方法が個人的にはおすすめである。
どうしても美容師になりたいなら美容師免許を大学在学中に取得したり、就職後に美容師免許の取得を支援してくれる企業もある。
基本的に美容師は専門学校へ行かないと免許取得はできないけど、大学へ通いながらでも取得することはできる。
大学へ行けば多くの夢を叶えることができるけど、専門学校は特定の分野でしか活躍できないから選択肢を広げるためにも大学を検討してもらうことをおすすめする。
美容師に限らず、何かしら専門学校への進学を視野に入れている人も、ぜひ様々な可能性を検討してほしい。
☑結論:余裕があるなら大学進学を優先した方が良い
僕自身は高卒美容師で、何か違う仕事にチャレンジをしようと思ったら転職は厳しい。
キャリア構成のためには、やる気だけではどうにもならない問題がある。
それは年齢と学歴という壁だ。
日本社会は今でも、これからもずっと学歴社会が続く。
学歴フィルターを通過できる人材がお金を稼ぐことに関しては圧倒的に強いだろう。
一方で美容師業界は低料金化も進んで、仕事量は多いのに収入は伸びない悪循環にある。
まず美容室市場・業界が儲かっていない(美容室でお金を使うお客さんが減った)こと、美容師が多すぎる過当競争による部分も大きいだろう。
どんどん業界が縮小していくのは目に見えている。
ただでさえ美容師は基本的に低収入になりがちなので、諦めて転職してしまう人も多い。
やはり誰でもお金があるに越したことは無いのだ。
でも高卒で美容師免許しか持たない人間は、業界にしがみつくしかない。
美容業界以外では食っていくのが厳しくなる。
結果的に、何かしら別の資格を取得したり実績と信頼を作っていかないと給料は伸びない。
そもそも美容師って定年がない世界と言われていて、ぶっちゃけ誰でもいつでも美容師になれる。
でも大卒かつ新卒でしか採用されず働けない会社がたくさんある。
若くないとできない職種もあるし、人気の公務員だって年齢の壁がある。
なので、個人的には出来るだけ偏差値の高い大学へ進学して一流企業に就職する実績を作っても良いと思う。
履歴書には誇れるキャリアを書ける方が、人生の幅は大きく広げられるだろう。
若くて時間に余裕があるなら、大学へ通いながら美容学校の通信制でダブルスクールをするのも全然ありだ。
むしろ美容師のキャリアにおいても大卒の方が話題にもなるし、有利になることもある。
出来るだけ偏差値が高い大学を卒業した方が、社会からの信頼は大きくなる。
絶対に美容師!って強い心が無いなら、浪人しても良いから受験勉強を頑張って可能な限り偏差値が高い大学へ進学すべきだと僕は思う。
美容業界が厳しくなっている点も含めて、これからは美容師以外の仕事もできるようにしておいた方が絶対に良い。
実際に社会に出てから、それでも美容師になりたいと思ったら、大卒後に社会人経験をしてから目指しても十分じゃないかと僕は思う。
ぜひ参考にしてほしい。
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