日テレ系ドラマ「たーたん」の制作中止を文春が報じた。
先日、日テレ側とドラマ制作を巡った騒動の末にセクシー田中さんの原作者が亡くなった問題がきっかけ。
同じく小学館で連載されているマンガが原作のドラマ化作品が制作中止となった。
この件について戯れ言を語る。
参照記事:《説明会音声入手》日テレドラマ「たーたん」スタッフに伝えられた“制作中止の理由”と、プロデューサーが滲ませていた“不信感”「普通じゃない状況のことを出版社の小学館さんに言われて」「悔しい気持ちでいっぱいで」 週刊文春より
ドラマの制作中止
主は基本的に誰のことも批判したり否定する意図はない。
ただ問題が大きくなったことで、今のタイミングでドラマの放送が適切ではないと判断された結果に残念な気持ちだ。
制作中止は、日テレ側によるものとのこと。
小学館側は放映されるつもりだったみたい。
制作中止には、スポンサーの意向も大きいと思う。
制作に出資をしている企業が印象を悪くすることを恐れた結果じゃないかと察する。
ドラマはクランクイン寸前まで進行していたとのこと。
つまりドラマの撮影開始直前まできていたということだ。
ドラマの制作に関わった関係者、ドラマ出演者、漫画原作者にとっては残念な結果だったろう。
急なドラマ中止による損失
セクシー田中さんの脚本を巡って原作者と制作側にすれ違いが発生して問題になった。
原作者が亡くなるきっかけになったとされる。
原作に忠実に再現してほしいという原作者の意向を日テレ側が無視したと言われた。
また原作者を守れなかった小学館の在り方にも疑問が生まれた。
この件で小学館や日テレ制作陣に大きな批判が殺到する結果に。
原作者による著作物の著作権が守られるよう、メディア化も慎重になるよう見直される社会になりそうな予感だ。
ただしこの件に関しては、完全にとばっちりとも言える。
「セクシー田中さん」の原作者には申し訳ないけど、「たーたん」の原作者にとっては残念な結果になってしまったと思う。
結果的に問題が大きくなったことで、他の同業漫画家に迷惑をかける形になってしまった。ドラマを放映できないことで、多くの関係者に金銭的な損失も生まれた。
このあたりがどのように補償されるのかは不明。
おそらくはスポンサーが金銭的な負担を負うことで終わると思う。
出演者や制作側には、予定通りの報酬やら違約金が支払われるはず。
スポンサーも保険などで、損失はカバーされると思う。
でもこれから儲けられるはずだった利益は失った。
・原作者→作家としての価値
・出演俳優→役者としてのステップアップ
・小学館→販売する単行本の売上
・スポンサー→CMを流せして宣伝する機会損失
・日テレ→急遽代わりの番組を用意しなくてはいけなくなった
ということで、多くの関係者がダメージを受けたわけだ。
漫画家の著作権が守られることは大事だけど、これはこれという話。
このドラマでは、たーたんの原作者が脚本を見てOKとしていたと思う。
でも完全にとばっちりになってしまった。
日本特有の自粛が美学という流れにやられたのだ。
漫画家の敵は漫画家
もちろん原作者の著作権が守られることは大事だが、メディア化にスポンサーが絡む以上は多少別物になって当然である。
原作者の理想を叶えるためにスポンサーが金を出すわけじゃない。
セクシー田中さんの原作者を批判する意図はないけど、ある程度はメディア化の際にも制作側に歩み寄るべきだろう。
漫画家は出版社やテレビ局と持ちつ持たれつであるべき。
それこそAV新法にも似た悪しき風習になりかねない。
アダルトビデオ業界では、規制が厳しくなったことでアタルトビデオで生計を立てる人達が困るようになった。
フェミニストの声が反映されて女の敵は女であると感じられる出来事だった。
セクシー田中さん問題では、メディア化で稼ぎたい人達に影響するようになる。
最終的に原作者の鶴の一声でドラマを無かったことにできるようになったら、漫画のメディア化は難しくなるだろう。
テレビ局は、漫画原作を避けて完全にオリジナルストーリーで制作するしかない。
ある意味で、メディア化したい漫画家の夢を潰しかねないのだ。
結果的に漫画家の敵は漫画家だったという皮肉な話。
ドラマのクランクアップ直前じゃなかったことが救いかもしれない。
まとめ
原作者の尊厳は守られるべきだが、完全に原作者優位になるとメディア化しにくくなる。
今後は漫画家の稼ぐルートが減ってしまうことにもなるだろう。
それこそ制作に口を出す原作者ほど敬遠される。
とはいえ、今回のセクシー田中さんの件はレアケース。
だんだんと忘れ去られていくだろう。
原作者の権利が守られることは大事だが、無駄にメディア化のハードルが上がりすぎると文化の衰退になりかねない。
漫画家は出版社やテレビ局と持ちつ持たれつの関係を良好に保ってほしいもの。
それこそ自由にやりたいなら出版社を通して連載すらするべきじゃない。
今後、たーたんのドラマが延期後に無事放映されることを祈る。
本日の記事は以上となります。
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