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戯れ言

ペットサロンに預けた愛犬がトリマーの過失で死亡した裁判について元美容院経営者が戯れ言を語る

 

 

 

数年前、兵庫県宝塚市のペットサロンで発生した犬の死亡事故があった。

トリマーの男性経営者が客に預けられた犬の施術中にケガを負わせ死亡させてしまった。

トリマーとは、動物の美容師。

トリミングとは体毛のケア等をすることだ。

この件を巡って裁判沙汰になっていた。

飼い主が「わざと愛犬を傷つけられた」と主張。

そして昨年、裁判の判決が出た。

この件について、人間相手の美容師である主が語る。

この件で関与した当事者を批判する内容ではないので悪しからず。

また愛犬を失った飼い主には一日も早く心が救われることを願う。

参照記事:トリミング中のけがによる愛犬の死 ペットサロンに40万円賠償命令 朝日新聞デジタルより

 

トリマー事故の裁判

裁判の争点は「故意」なのか「過失」なのか。

動物病院の医師によると、犬の首には通常ではありえない程の深い傷を負っていたとのこと。

なので、わざと傷つけたのではないかと飼い主が主張する。

でもトリマー側は過失を主張する。

そして裁判の結論は、トリマーの「過失」。

真実は不明だが、「故意」に傷つけたという証拠が見つからなかったことが、「過失」と認められた要因だろう。

もし「故意」の死亡事故であれば、器物破損罪という刑事事件になる。

刑罰が3年以下の懲役、または30万円未満の罰金もしくは科料だ。

言っても、犬や猫は「物」扱いなので、殺しても罪はそこまで重くならない。

なので高額な損害賠償を請求するなら、民事で争うしかない。

ただし動物愛護法により、動物をむやみに殺傷することが禁じられている。

これに引っかかっても刑事罰の対象になる。

5年以下の懲役、または500万円以下の罰金なので、器物破損罪より罪が重い。

この件に関しては、刑事事件で立件できていないので、民事訴訟で争っていた模様。

裁判は、事件発生から3年ほど経過しての判決だ。

その間に飼い主から男性トリマーに和解案などが提示されたというが成立しなかった。

350万円の損害賠償請求という訴訟内容から、おそらく男性トリマーに提示された和解金が非常に高額だったとみられる。

裁判で負けた方が賠償金額が安く収まるカタチになった。

ある意味では、男性トリマー側の弁護士が優秀だったのかもしれない。

和解に応じさせなかったという意味で。

 

裁判結果

結果、飼い主には気の毒だけど、「物」を購入するときに支払った費用と、少しばかりの慰謝料しか認められなかった形になる。

動物はいつか必ず死亡する。

なので「物」はいつか必ず壊れるという理論。

またトリマーに動物を預けることが、必ずしも動物の飼育に必要とは限らない。

その中で預けた「物」が店主の過失で壊れてしまったという程度の話である。

弁償と少しの迷惑料を支払うくらいが妥当であるという裁判官の判断だろう。

賠償内容は、ペットの購入資金、動物病院での治療費、少しばかりの迷惑料が合計で40万円程という内容と察する。

ちなみに主の実家で飼育していた猫が、ケガをして縫合手術をしたときは、5万円程度を治療費で支払ったとのこと。

3回だと15万円から20万円程度と予想する。

(飼い主の全額自己負担)

この件で手術代などが支払われる、ペット保険に飼い主が加入していたのかは不明。

どうしてもペットを飼育する人は、動物に何かあっても泣き寝入りするしかない現状がある。

残念だけど、この件でこれ以上の上積みは期待できない。

 

トリマーの資格

基本的にペットはお金がかかり大きな責任を負うので覚悟が無ければ飼わない方が良い。

特にトリマーは、美容師よりも社会的信用が無い仕事。

国家資格が無く、誰でもすぐに仕事ができるといえる。

一応民間資格を通信講座で取得することも可能。

ただし民間資格を取得しても、社会的に通用するスキルにはならない。

基本的にトリマーの仕事が一通りできるようになるには、2年ほどかかるとのこと。

そのために専門学校へ行ったり、ペットサロンで働いて技術を覚える。

でもある程度、トリマーは無資格でも開業ができる。

なんなら未経験者が趣味で開業しても問題が無いレベル。

客が来るかは別の話だ。

 

トリマーは低賃金重労働

この男性トリマーの経験値がどのくらいなのかは不明。

美容師目線で考えると、トリマーの仕事は重労働だ。

動物は言葉も通じないし、動物が暴れて技術者がケガをする恐れもある。

なので動物相手の仕事をしている人には、尊敬の念を抱く。

技術が未熟ではなくても、ちょっとした瞬間に事故に繋がる可能性も十分にあるのだ。

美容室でも、お客様をケガさせる事例はいくつもある。

また美容室では、ケガをさせる可能性があるため乳幼児の受け入れを拒否するお店もある。

主が自営業をやっていた時もバリアフリー設備の不足を理由に、乳幼児や障がい者の受け入れを断っていた。

美容師は、人間の子供相手でも超危険な仕事をしているのだ。

そんな美容師目線でも犬猫相手に仕事するのは論外。

トリマーの方がずっと複雑で危険な仕事をしていると思う。

そもそも技術的に人間と犬は別物。

ハサミだけじゃなく、バリカンやクシでもケガをさせる可能性がある。

全身を手入れしなくてはいけないペット相手だと不注意で命に関わる重要器官(血管や神経)を傷つける可能性も十分にあるだろう。

なので主は、この件について「過失」だと思っている。

 

飼い主の自己責任

そんな重労働を国家資格無しでやっても許されているのが現状の制度。

あくまでペットサロンは、「物」を預かってメンテナンスをしてくれる場所に過ぎない。

トリマーが国家資格だったら賠償内容も手厚くなっていたはずだ。

無資格で仕事が出来る世界だから、賠償金額も大きくならない。

ある意味で、ペットサロンを利用する飼い主は、ペットが死亡する可能性も受け入れて預ける必要がある。

すべては飼い主の自己責任。

しかもトリマーは、大して稼げない仕事。

高額請求をしても、加害者側に支払い能力無くて回収できない可能性が高い。

支払い能力がない人間に高額請求しても、逃げられて泣き寝入りしておしまいだろう。

賠償金額が40万円程度なのは、トリマーに賠償してもらう上で現実的なところかもしれない。

 

まとめ

愛犬を失った飼い主の心中をお察しするとともに、1日も早く心が救われることを祈る。

ペットを飼育する事は、とてもお金と手間がかかる。

全部飼い主の自己責任だ。

何があっても社会的に弁済されることもない。

そうしたことを理解した上で、ペットと日々を過ごそう。

 

本日の記事は以上となります。

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というわけで、今日も最後までご覧いただき本当にありがとうございます。
最後までお疲れチャンドンゴンでした。
ではまた次の記事でお会いしましょう。

迷える子羊ちゃんに幸あるように。。。

グッドラック!

 

 

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