先日、テレビドラマ『セクシー田中さん』の原作者が突然亡くなって話題になった。
原作者の冥福を祈るとともに、ご遺族の方々にお悔やみ申し上げたい。
この件で、原作出版元である小学館や日本テレビ制作陣に各方面から非難の声が上がっている。
主は、小学館のマンガと共に育ってきたアラフォー。
この件について触れてこなかったけど、改めて思うことを伝えたい。
原作者が亡くなっているので、おふざけ無しで語る。
週刊女性プライムより要約
参照記事:『セクシー田中さん』作者・芦原妃名子さんの訃報に、ドラマ脚本めぐるトラブル起きた日本テレビは自己保身の逃げ対応「名探偵コナンを撤退させろ」版元・小学館に英断を求める声
1月29日に栃木県内で女性漫画家が死亡しているのが発見された。
1月28日に更新された公式Xのポストを最後に行方不明となっていた。
亡くなったのは昨年まで放映されていたドラマ「セクシー田中さん」の女性原作者。(記事では実名報道)
2023年10月期に放送された日本テレビ系ドラマ『セクシー田中さん』の脚本をめぐって、プロデューサーや脚本家ら制作陣との間で起きたトラブルと、その経緯を明かしていた。
『セクシー田中さん』は、小学館『姉系プチコミック』にて連載中。
ドラマのオリジナル脚本として制作される8話~最終話(10話)では、原作の世界観を壊すことのないストーリーを原作者が考案した。
ところが、日テレ側から大幅に改変された脚本が返ってきたとのこと。
納得がいかない原作者は、漫画原稿の締切りも重なる中で、プロデューサーの要望も聞きつつ慣れないドラマ脚本を自身で書き直した。
当初から担当脚本家とは顔を合わせることなく、意思疎通を取れない環境下でスタート。
窓口を務めた小学館、そして日テレにも言い分はあるが、原作ファンのためにも、そして作家の名誉のためにも説明責任を果たすべき。
ドラマ公式サイトで日テレが《哀悼の意を表するとともに、謹んでお悔やみ申し上げます》とのお悔やみコメントを掲載
だが日テレへの不信感が高まっている。
『セクシー田中さん』の版元が小学館であることからか、日テレで放送中の『名探偵コナン』や『葬送のフリーレン』など、『セクシー田中さん』と同じく小学館が版権を持つ漫画作品を、同局から引き上げる英断を求める声も上がっている。
漫画作品の実写化には、原作ファンによる反対の声が上がるものだが、作者が亡くなることは異常な事態。
週刊女性プライムより
主の逆張り意見
原作者の死亡について詳しいことが触れられていないことが気になるというのが主の第一印象である。
主は、実際に原作もドラマもちゃんと視聴していない。
だけど原作者が過去に発表した「Bread&Butter」という作品が好きだった。
そんな主は業界のことを何もわかっていない素人でもある。
小学館のマンガが好きなアラフォー一般人の目線で語りたい。
まず大前提として、この件で、主が原作者を批判したり否定する意図はない。
だけど、主はどちらかというと日テレや小学館はそこまで悪くないんじゃないかと思っている。
世間の印象と比べて、逆張りと言われるかもしれない。
では、なぜそう思うのかを説明したい
主の考える4つのポイント
この件で感じたポイントは、主に4つある。
①原作者が亡くなった原因
②原作者と出版社の契約内容
③出版社の目的
④テレビ局(ドラマ制作側)の目的
である。
順番に意見を伝えたい。
①原作者が亡くなった原因
大前提として、今回の件は不明なことが多すぎる。
だからハッキリしたことは当事者にしかわからないだろう。
原作者の死因や、実際に現場でどんなやりとりがあったのかも断定が出来ない。
でも世間の印象としては、原作者の主張が全部正しい前提で話が進んでいる。
だけど、それ自体が本当なのかも不明。
まずそこになんとも言えない気持ち悪さが残る。
原作者の生前には、脚本家とのSNSバトルがあったとのこと。
その後、作者は投稿を削除したり、謝罪コメントを投稿している。
最期のSNS投稿後に行方不明となり、後日栃木県内で発見された。
後の取材などによると、制作側と対立していた原作者が終盤の脚本を担当するなどしていたとのこと。
また話によると、この件で事件性は無いらしい。
遺書も見つかっているという報道もあり、原作者の自死であるとされている。
その要因として、一部原作が思い通りにいかなかった絶望、誹謗中傷が原因ではないか?とも言われている。
この件で、テレビ局や制作陣による原作者の意向を尊重しないやり方、今までの在り方が殿様商売になっていて良くないのではという意見が持ち上がった。
だけど、主はドラマが思い通りに行かなかったのは直接の原因ではなくて、きっかけのひとつじゃないかと思っている。
突発的に不満が爆発したからと言って、感情的に健康な人間が死を選ぶとは思えない。
元々何かしらの精神的な病(鬱)などを抱えていたのではないか?というのが主の予想だ。
今回、制作側と上手く疎通が取れていなくて、双方に異なる矛盾や主張があったように思う。
さらに原作者が多忙な仕事の中で、精神的に弱っていたことなどが直接の原因ではないかと想像した。
ドラマが思い通りに行かなかったことが最終的なキッカケかもしれないけど、以前から精神的に不安定で危険な状態だったのではないか。
そのあたりも、今となってはわからないままである。
断言はできない。
②原作者と出版社の契約内容
また原作者が出版社と、どのような契約を結んで連載をしていたのかは不明。
だが基本的に出版社と契約して連載をしている以上、最終的な権利元は出版社になる。
これは、小学館に限らずである。
出版社に連載をさせてもらう以上、原作者は出版社の犬なのだ。
出版社もビジネスで運営されるから、当然と言えば当然だけど。
また同作品が連載されていた『姉系プチコミック』は月刊誌。
週刊連載に比べると余裕があると言われているが、それでも大変だろう。
週刊連載が超ハードと言われるが、週刊誌は花形。
小学館の場合は「週刊少年サンデー」等が週刊漫画誌となる。
原作者は、連載を抱えながら、ドラマの脚本をこなしたのは本当に凄いと思う。
そんな苦労を抱えつつも、作品のドラマ化やアニメ化などの最終決定は原作者じゃなくて出版社側にある。
原作者は雇用主である出版社の意思決定に従うしかないのだ。
それこそ変わりはいくらでもいるから。
このあたりの契約がどうなっているのかは、原作者の実績や出版社との関係次第だろう。
単行本、メディア化、グッズなどの権利料も契約次第といえる。
原作者は、出版社に連載をさせてもらう以上、ある程度はやりたくない仕事でも我慢しなくてはいけない事情がある。
嫌なら打ち切られるだけだ
ある意味で、漫画家も非正規の契約社員のような厳しさがある。
③出版社の目的
また出版社の最大の目的は、雑誌や単行本を売って儲けることだ。
連載作品にドラマ化やアニメ化のオファーがあれば、単行本を売り上げるチャンスとなる。
そして多くの人が視聴して話題になれば発行部数を伸ばせる。
出版社にとって、連載作品のメディア化をきっかけに紙の単行本や電子書籍で売上を伸ばす大チャンスなのだ。
さらには出版社が番組のスポンサーになって売上を後押ししたりする。
その後のグッズ商品、ゲーム、関連書籍の展開なども含めて、様々な権利料を原作者と別に出版社が得る。
これが出版社のメインビジネスとなる。
④テレビ局の目的
一方で、テレビ局側の目的はあくまで視聴率を得ることだ。
そして番組制作に出資してくれたスポンサー様のCMを大衆に視聴してもらうことが最大の目的といえる。
そんな番組制作には太いスポンサー様の意向が強く反映される。
ビジネスの仕組み上、当然のことだろう。
時に原作者の意に反することでも、スポンサー様の希望で飲まなければいけないこともある。
以上のことから、メディア化は原作者の強い意向ばかりが反映される世界じゃない。
出資者や協力者がいることで、メディア化は成り立つ。
だから、ある意味でテレビドラマ・アニメは原作とは別物になって当然である。
メディア化にはメディア向けのプロがいて、プロがきっちりと制作をする。
視聴者がそれを面白いと思うかは別の話だけど。
そうして多くの番組が制作・放映されて視聴率を巡って毎クール争っている。
原作者の主張が正しいという証拠が無い
主は原作者が自分の世界観を最重視して、自分の意見ばかりを通すのは間違っていると思っている。
あくまで出資者が番組制作に意欲を燃やし、メディア化を決めた出版社が同意することで番組が初めて制作されるのだ。
このあたりの権利を巡って、出版社や制作側と原作者がどのような契約を結んで同意したのかは不明。
ただし原作者の主張によると、ドラマ制作にあたって原作に忠実に再現することが条件だったという報道も出ている。
そして日テレ制作側がそれを無視したとされている。
でも実際にどのような契約が結ばれていたのかは不明。
実際に原作者が有利な契約だったという証拠は出てきていないからだ。
世間は、原作者の主張が正しいという前提で話が進んでいる。
もし原作者が精神的に追い詰められていて、契約内容が原作者自身に都合が良いように解釈されていたら話は180度変わるだろう。
原作者の名誉を守る配慮
また日テレのドラマ公式では、今も変わらず追悼メッセージのみ掲載している。
もしかしたら原作者の名誉を守るために、必要以上に契約内容などの情報を出さないように配慮した結果なのかもしれない。
そもそも主は、日テレ側がそこまでコンプライアンス違反をしてまで番組を制作すると思えない。
どちらかというと、最初から原作者に有利な契約はしないという意味だ。
本当は、日テレが有利な契約を結んでいたとしか思えないというのが主の見解。
多少は原作者を勘違いさせるような、文言で日テレ有利な契約だったのかもしれない。
結局は、当事者たちにしかわからないことであるから断言はできないけど。
脚本家の気持ち
でもそれを含めても、原作とは別物作品と割り切って原作者も制作許可を出すべきというのが主の意見だ。
完全に自分の思い通りの原作に沿った番組を制作したいなら、原作者が自費制作をするしかない。
最終話の脚本を最初から原作者に担当させる話だったのかも不明。
あくまで出資してもらって制作するドラマの脚本にまで、原作者が直前で難癖をつけて書き直していたのなら脚本家も面白くないだろう。
プロの脚本家からすれば、プライドを傷つけられ、仕事を全否定される迷惑な話だったと思う。
また限られた放映時間の中で制作するには、原作を忠実に再現するにも限界がある。
また制作側が予算の都合で特定シーンをカットしたり登場人物を減らすこともある。
時間内で完結させるためには、脚本家によるオリジナルストーリーも時には必要になるのだ。
スポンサー様の意向で作中に商品を出したり、宣伝もしなくてはいけない場合もある。
だからこの件をみて、割と主は脚本家に同情する。
脚本家の気持ちを考えたら、脚本家が怒る気持ちもわかるのだ。
メディア化のオファー
また原作者は、過去に作品が複数回のメディア化(ドラマ)をしている。
制作側も初メディア化の作家にオファーを出す以上に、ある意味で冒険だ。
なぜなら難癖を付けられる可能性があるから。
初メディア化作家のほうが自己主張は控えめかもしれない。
原作者も初メディア化じゃないから過去と比較して不満点があったのかもしれないと思う。
だけど、日テレ側もメディア化の際に原作者に有利な契約をすると思えない。
原作者有利にしてでも、メディア化すれば大ヒットするって作風でもないように思うからだ。
なので日テレ側がそんな契約でヘマをするとは思えないのが本音。
どこかしら原作者が見落とすようなカタチの契約を結んでいたのでは?と思う。
他の作家や放送局への影響
そもそもがメディア化とは改変、オリジナルストーリーありきである。
制作予算の都合、スポンサーの都合、放送倫理的に多少の改変は仕方ない部分もある。
コナンの原作者みたいに、メディア化に慣れていて、制作側や出版社ともそれなりに良好な関係を築いたからこそ、原作者によるオリジナル脚本を制作させてもらえたりもする。
なんならコナン原作者は、オリジナルストーリーも含めて楽しんでいそうだ。
そもそも「名探偵コナン」は、読売テレビ制作だから記事に作品名が出ただけでとばっちりであると思う。
なので「葬送のフリーレン」に大きな影響が出ないことを祈る。
というわけで、主は出版社から仕事をさせてもらっている以上は、原作を完全に自由にできるモノじゃないと思っている。
今回の件は、日テレ以外の報道局が取り上げまくっているが、日テレの視聴者が離れることで他局の視聴率が伸びることを期待しているのかもしれない。
まとめ
原作者のご冥福を祈る。
改めて原作者を批判する意図はない。
だけど、この件では出版社やテレビ局や制作陣側にとばっちりのようにも思えた。
脚本家からしたら、原作者が必要以上に口を出してくるんだから迷惑でしかなかったと思う。
あくまで原作者よりもスポンサー様の意向が優先される世界。
そもそも完全に原作者の思い通りにやらせてもらいたいなら、出版社の連載もするべきでない。
なので原作のイメージを崩したくないなら、メディア化自体を断るべきだろう。
でも出版社が原作者よりも強い立場にある。
出版社にやれと言われたらやるしかない。
嫌なら、SNSなどを活用して自分で集客したり、作品を公開や販売する必要がある。
また個人の実費で、ドラマを制作して放映してもらうための努力をしなくてはいけない。
こうした仕事を出版社やテレビ局が担ってくれるわけだ。
あと広告代理店が絡んでスポンサー様を集めたり、広報活動もしてくれる。
主の意見としては、残念だけど、この件で原作者に同情する意見は違うと思っている。
主は、どちらかと言えば出版社やテレビ局側が責められる問題じゃないと思っている。
もちろん原作者との契約次第だ。
テレビ局が契約違反をしたなら、それはそれでアウト。
でも今回の件は、日テレ側が完全に原作者の意向に沿った契約をしていたわけじゃないのではと思っている。
今までドラマ化を数多く担ってきた実績から、原作者有利の契約をするヘマを制作側がすると思えない。
テレビ局や出版社が原作者をいじめて自死に追い込んだとかなら、それも問題であるが、今回は違うかなと思う。
特に一般人なら会社の意向に沿って、やりたくない仕事をしている。
マンガ家もある意味でサラリーマンと同じである。
やりたい仕事ばかりをやらせて貰える世界じゃない。
社会の構図として、冷静に考えるきっかけにして欲しいと思った。
本日の記事は以上となります。
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