今回のメインは「ほけんの窓口」についてのお話だ。
ほけんの窓口は、CMでもお馴染みで印象的なフレーズで耳に残るメロディーが特徴的。
ほけんの窓口では様々な保険が取り扱われていて、職員が相談に訪れたお客さんに合わせた保険プランを提案して契約を代行する仕事を行っている。
お客さんは、無料で窓口を利用することができる。
ただし、話の結論としては「ほけんの窓口」に行ってはいけないのが僕の主張だ。
今回は、なぜそう思うのかについて触れていこうと思う。
特定の保険サービスについて細かく解説するというよりは、保険サービス全般についての知識とか付き合い方についての話が中心となる。
僕と同じように金がかかる子育て世帯の人や接客サービス業従事者の人にも生活の知恵として、ぜひ確認してほしい。
また節約や貯金を頑張りたい人も確認してもらえると嬉しい。
カモになるから、ほけんの窓口には行くな!
どこの町に行っても目にする保険の仲介業者は利用してはいけない。
いわゆる「ほけんの窓口」とか「ほけん相談所」ってやつだ。
無料で相談ができて、行くだけでプレゼントがもらえたり飲み物が出てくる一見するとお得そうにみえるあの施設だ。
親会社は、伊藤忠商事で株式の57%を保有している。
家族でも行けるように、子供が過ごせるキッズスペースが用意されている場所もある。
子供が生まれると、将来の心配をした人が「保険に加入すべきなのか?」と不安を抱えて職員に相談する。
言ってしまえば、これがカモ。
ほけんの窓口は無料で利用できるのに、なぜ駅前の一等地に店舗を構えることができるのか?その仕組みを考えれば、保険という商品そのものが消費者にとっては大した価値が無いものだってわかる。
ほけんの窓口がどうやって利益を得ているのか
無料で利用できる保険仲介業者は「ほけんの窓口」以外にもたくさんあるけど、運営の仕組みはどこもほとんど同じ。
保険会社との契約を仲介することで手数料を貰って運営されている。
特に、ほけんの窓口は一等地に構えている店舗も多くて、僕の近所にあるほけんの窓口も駅から離れた商店街の奥地から駅ビル内の好立地な場所に引っ越しまでしている。
店舗の高額な賃料と職員の給料を払っても十分に運営していけるほどに手数料で儲かっているともいえるわけだ。
ほけんの窓口の職員
職員は基本的にファイナンシャルプランナーの資格を持っている人になるわけで、いわばお金の管理のプロという肩書で消費者(客)の信頼を掴む。
ファイナンシャルプランナーは、勉強して国家資格を取得する必要がある資格ゆえに社会的なイメージは悪くないだろう(もちろん等級はあるけど。)
でもファイナンシャルプランナーってお金の管理には詳しいイメージがあるけど、決して金持ちになれる仕事ではない。
あくまでファイナンシャルプランナーって年収自体は、一般的なサラリーマンと同じレベル。
特に、ほけんの窓口の場合は、お客さんに保険に加入させることで業績を上げて給料を得ている雇われ会社員でしかない。
だから他人の家庭の節約とかどうでもいいわけ。
むしろ業績を伸ばして少しでも給料を上げようと日々仕事をしているから、どれだけたくさんの保険に加入させてお金を使わせるかを考えているともいえる。
そういう意味では、会社の利益のためにせっせと働いている我々と同じ会社員でしかない。(もちろん雇用形態は人によって様々だとは思うが。)
なのでファイナンシャルプランナーはお金の管理や保険のシステムには詳しいかもしれないけど、お金持ちになれる方法を知っている人ってわけでもないし我々の味方であるとも言えないのだ。
特に、保険窓口のファイナンシャルプランナーのいうことを聞いても節約には繋がらないと覚えておいた方が良い。
公的保険を使えば大部分の保険は必要ない
僕は基本的に、ほとんどの民間保険は必要ないと思っている。
なぜかと言うと、生きているうえで必要最低限の保障は国の公的保険で賄うことができるからだ。
生きているだけで起こりうる最悪の事態を想定すると大抵は、公的保険を含めて国や地方自治体の社会福祉サービスで何とかなる。
日本国憲法では「すべての人が健康的で文化的な最低限度の生活を営む権利を有する」と記載されているので、これを国が保証するために作られたのが必要最低限度の公的保険システムといえよう。
生活保護、医療費助成、義務教育、年金制度など様々な公的サービスが、国で用意されているので大部分は不測の事態に備えた民間の保険は必要ないと言える。
保険は加入するほど必ず損をする
民間の保険会社は、ボランティアで運営をしているわけじゃない。
当然儲けるために保険ビジネスを行う。
だから大きな保険会社ほど宣伝するために広告をたくさん出したり、勧誘を行う人員をたくさん雇う。
また、ほけんの窓口などと提携をして仲介手数料を支払って顧客自ら足を運んでもらう。
これらの経費を捻出するためには、保険に加入してもらうために人々の不安を煽り、毎月多額の掛け金を支払ってもらうのが重要だ。
きっちり毎月一定の金額を毟り取ることができるサブスク的な美味しいビジネスが保険事業なのだ。
多額の広告費や人件費等の各経費を支払うことができるくらい儲かっているのだから、民間人から集める保険の金額は割高。
もちろん集めたお金よりも保険加入者に還元する金額を少なくしないと儲からないから理由をつけて保険金の支払いを渋る。
こうしないと保険会社は儲からないから保険は加入すれば絶対に損をするのは確定している。
不安を煽るビジネスは儲かる
新型コロナが流行して多くの企業がダメージを受ける中で保険会社は絶好調だ。
これは新型コロナが流行して、多くの人が未知のウイルスに対する恐怖から、もしものときに備えて保険に加入したからと言える。
連日、新型コロナの感染者数を報じているテレビ放送も実は作られた報道ともいえる。
テレビ番組はスポンサーが出資して番組が作られるわけだから、今のテレビ業界で広告をバンバン打てるのは新型コロナが流行して儲かっている企業といえる。
つまり人間の健康不安を煽ることで、儲かっている企業がテレビ番組のスポンサーというわけだ。
新型コロナで保険会社をはじめとした製薬会社、健康食品会社、巣ごもり需要に対応した商品を展開する企業が伸びている。
テレビで人々の不安を煽り、番組間のCMでそっと不安の解消につながりそうな保険のCMを流す。
これは保険会社に限らず、多くの企業が行う戦略だ。
そういう意味では、テレビを観ないことが一番不安の解消につながるともいえよう。
というわけで、あの手この手で儲けるために保険会社はビジネス目的で人々の不安を煽るのだ。
もちろん、ほけんの窓口もたくさんCMを流している。
生命保険料が控除される闇
年末調整の用紙に、支払った生命保険料を記載する箇所があるのをご存じだろうか。
保険に加入している人は記載していると思うけど、生命保険など各種民間企業が運営する保険に加入して保険料を支払うと税金から控除される仕組みが日本にはある。
これは国が民間企業に保険金を支払っているなら、税金を少し安くしてあげるよってシステムである。
つまり国は、民間企業の保険に加入するメリットを作り出している。
日本の公的保険制度は超優秀だけど、できるだけ予算の負担を軽くしたいから国民に情報を与えず民間企業に保険に加入することを推奨している。
これによって民間企業も、保険に加入すれば税金から控除されますよと上手い常套句で無知な人間を勧誘して金を毟り取るのだ。
結果的に民間保険を運営する企業は儲かるし、民間企業や団体を儲からせることで、役人の天下り先を確保することにもつながるのだ。
なので、ある意味では生活協同組合などの非営利目的の共済保険事業者も天下り官僚の受け皿であるといえる。
国が国民にやってほしいことは税金の控除対象になる
日本は、優秀だけど利権とか天下り先を作るのも非常に優秀。
一般人は、車やバイクの所有者に強制加入を義務付けている自賠責保険や任意加入の保険は控除対象にならない(ただし自営業は条件次第で経費にできる)のに生命保険料は控除される当たりは、国の目的が見て取れる。
車は必要な地域の人間は確実に所有するので、確実に税金を徴収できるから控除しないのかもしれない(一部でエコカー減税など減税対象もあるにはる)。
というわけで、国が国民にやってほしいことは税金の控除対象に加えるのだ。
表向きは国民の負担軽減だけど、真意は民間企業を儲からせたり、利権団体を守ったり天下りの受け皿を作るために生命保険料等を控除対象にしているのだ。
生命保険料以外にも、地震保険、火災保険、学資保険等の保険料に加えて、定拠出年金(iDeCo)、NISAなどの投資商品も控除対象にしている。
他にも、住宅ローンを組むことで住宅ローン減税を受けられたりもする。
国は民間企業の保険に加入してたくさんお金を使ってほしい、投資家を儲からせるために市場にお金をたくさん流してほしい、建築業や金融機関を儲からせるために家を買って住宅ローンを組んでほしいと思っているってわけだ。必要ならOKだけど、できるだけ控除対象だからと言って無駄にお金を使わないでほしいなと思う。
iDeCoは投資として悪くないけど、60歳まで引き出せないから、資金に大きな余裕が無い人はムリに支払わない方が良い。
おすすめは、NISAとふるさと納税。
これらに関しては、国民にも大きなメリットがあるので上手に活用してほしい。
どうしても保険に加入したい!
それでも、どうしても心配だから生命保険に加入したい!って欲張りなあなた!
今ではインターネットを活動の場として賃料、人件費、広告費等の経費を抑えて格安で加入できる保険を提供するインターネット保険も多数ある。
また、共済保険等の安い掛け捨て料金で加入できる保険もある。
基本的には大部分が必要が無い保険ではあるんだけど、少しでも手厚い保障が欲しいなら格安でかつ掛け捨ての必要最低限な生命保険を活用しよう。
貧乏人ほど保険に入りたがる
保険はビジネスとして運営されているので、基本的には加入すれば損をする。
これは安心を買っているとも言えるけど、僕からすれば無知な言い訳。
重要なのは、国が用意している公的保険がどこまで対応してくれるかを、しっかりと把握することだ。
もし一家の大黒柱に何かあったとしても、公的保険から残された家族に遺族年金が支給される社会保障サービスもある。
家族に遺族年金が支給されるので、家族がパートに出るなりして働けばそれなりに優雅な暮らしだってできる。
ちゃんと国民年金を支払っていれば、その権利は保障されるから高額な生命保険商品を購入するよりマジメに国民年金を支払った方が良い。
会社員は、厚生年金と二階建てのセットで会社と折半で天引き徴収されて支払われているから安心して良い。
そもそも子供がいる家庭でも片親になったらシングルマザー(ファザー)手当だってあるし、医療費が無料になったり各種税金が免除減額されたりと手厚い保障が待っている。
子供の学費だって、非課税世帯なら学費の無償化制度だってある。
むしろ日本は、貧困に甘い国でもあるんだ。
むしろ家族の生活を心配して保障されるかもわからない高額な保険料の支払いが、本当に必要なのかを考えて公的保険をしっかりと見直すことが一番お得だと思う。
ほけんの窓口に行かない方が良い理由まとめ
基本的に、保険に加入するよりも公的な社会保険を上手く活用して行けば民間の保険は不要であるか必要な部分だけ最低限の加入で十分なのはお判りいただけたと思う。
でも、ほけんの窓口ではそんなことは教えてくれない。
基本的には保険に加入させることが仕事だから、自分たちの利益を減らすような発言はしないのだ。
ほけんの窓口では店に入ったら最後、保険に加入するのが前提で話が進むから、基本的に行ってはいけない。
無料で保険の相談ができると思って信頼して利用することが、頭が悪い行為になってしまうのである。
まずは自分で保険商品の実態と自身が置かれた状況をしっかりと把握することが大事だと思う。
ほけんの窓口は絶対に行くな!
保険はビジネスとして運営されているので、基本的には加入すれば損をする。
これは安心を買っているとも言えるけど、僕からすれば無知な言い訳。
重要なのは、国が用意している公的保険がどこまで対応してくれるかをしっかりと把握することだ。
保険は貴方の加入で大儲けができるから、ほけんの窓口へ足を運んでくれることを期待している。もし足を運んでくれたら鴨が葱を背負って来るのと同じ状態だから大喜び。
そういう実態が、世の中にはたくさんあると気づくことが重要である。
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